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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻5号

1976年05月発行

文献概要

小児と隣接領域

小児期に問題となる主要な性器系疾患

著者: 大田黒和生1

所属機関: 1国立小児病院泌尿器科

ページ範囲:P.704 - P.705

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 停留(潜伏)睾丸新生児(生下時)の10%はその睾丸(片側,または両側)を陰嚢内に触れないといわれている,しかし,1年後になると2%,思春期では1%,成人では僅かに0.3%という.未熟児や,多種奇形合併例,染色体異常例では,20〜30%と高率である.3歳までに降下しない時には6歳までに手術的治療を行う.そけい部に触知しうる場合には,手術で確実に陰嚢内へ収容せしめうるが,そけい管内輪附近,または腹部睾丸の場合には,しばしば困難で,陰嚢起始部への固定しかできぬ時もある.無形成,形成不全,萎縮のこともあり,後2者では摘除する.たとえ,そけい管附近に触知しても,手で陰?腔内へ誘導可能な場合は移動性睾丸といわれる型のもので手術の必要なく,思春期までに自然下降する.HCGなどの内分泌療法は,現在あまり推薦されていない.効果が不安定であるばかりでなく,睾丸誘導体終着位置が陰嚢底部にない場合には無意味だからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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