icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina13巻6号

1976年06月発行

文献概要

今月の主題 肺のびまん性陰影をめぐって 感染によるもの

肺感染症

著者: 荻間勇1

所属機関: 1新潟市民病院

ページ範囲:P.786 - P.787

文献購入ページに移動
 肺のびまん性陰影を示す場合の原因は極めて多彩であるが,これを大別すると,感染性,悪性腫瘍,循環異常,代謝性,異物吸入によるもの,系統疾患の一分症としてのもの,原因不明のものなどに分けられる.近年,原因不明のびまん性間質肺炎,膠原病に伴う肺臓炎,大気汚染,公害などに関連して異物吸入による肺線維症などが大いに注目されつつあるが,感染症に由来するびまん性陰影については,比較的稀のものとして一般的にはあまり顧慮されていないように思われる.しかし,びまん性陰影を示し得る感染性疾患は数多くあげられており(表)1),細菌性,ウイルス性,リケッチア性,マイコプラスマ性,寄生虫性,真菌性,スピロヘータ性と,ほとんどすべての病原微生物が問題になるといっても過言ではない.
 これらのすべてについて網羅することは,誌面の都合もあり,不可能であるので,これらの中から,筆者らの経験,見聞の中から重要と思われるものをとりあげ,その特徴,鑑別診断上のポイント,治療の要点などについて述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?