medicina13巻6号

1976年06月発行

今月の主題 肺のびまん性陰影をめぐって

Systemic lung disease

わが国における肺サルコイドージス

著者： 細田裕¹

所属機関： ¹国鉄中央保健管理所

ページ範囲：P.811 - P.813

文献概要

　サルコイドージスは全身病であるが，そののぞき窓は胸部X線像にある．わが国では全症例の95％が胸に病変をもち，その6割は肺門だけ，3割以上は，肺門＋肺野型であり，肺のみに影をもっているのは6％位である．この病気は，わが国に根をおろしてまだ時が浅いので，外国のような，ひどい肺線維化の例は数少ないが，今後，古い例がだんだんたまってくることは想像にかたくない．