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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻6号

1976年06月発行

文献概要

小児と隣接領域

婦人科

著者: 植村次雄1

所属機関: 1横浜市大産婦人科

ページ範囲:P.858 - P.859

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 身体の発育および性機能の面から,女性の新生児期から性成熟期までをHuffmanは次のごとく分類している.新生児期(Newborn),小児期前期(Early Ghildhood);5〜6歳頃までを指し,性ホルモン分泌は微量であり,卵巣重量の増加も極めてわずかである時期.小児期後期(Late Childhood):初潮の始まる12〜13歳頃までをいい,性ホルモンの分泌亢進も始まり,卵巣重量もやや増加し,乳房,皮下脂肪の発達がみられる時期.思春期前期(Early Adolescence):初潮から排卵開始までの期間で,子宮,卵巣重量の急激な増加と性ホルモンの分泌増量がみられる時期.思春期後期(Late Adolescence):18〜20歳までをいい,性周期が安定し,身体的,精神的発育が完了するまでの時期.
 これらのうち,ほぼ思春期前期までに相当する16歳以下の少女の婦人科疾患取り扱い数とその種類についてみると,昭和46年から5年間の横浜市大産婦人科外来では,別表のごとくである.総数は280名であり,婦人科疾患患者総数に対する比率は毎年大体1%前後にすぎず,異常の発生の比較的少ない時期である.全体の約1/3と圧倒的に多数を占めるのが膣炎,外陰炎であり,ついで若年性出血,続発性無月経,月経困難症,月経・月経前緊張症,早発思春期など,性器出血と月経に関連したもので,全体の27.1%を占める.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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