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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻7号

1976年07月発行

文献概要

今月の主題 内科疾患としての先天性代謝異常 高脂血症をみたとき

その成り立ち

著者: 関本博1 中村國雄1

所属機関: 1金沢医大老年病学

ページ範囲:P.918 - P.919

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 高脂血症の定義や治療については,別の項目でくわしく記載されているので,ここではどのような臨床成績を得た時に家族性高脂血症と診断され,どのような機序で血中脂質が増加するかについて,現在まで明らかにされている事項について述べてみたい.
 家族性高脂血症は遺伝的素因の強いもので,血中脂質像,リボ蛋白像によって5つの型に分けられるが,個体の脂質の血中濃度のみからこの型別の決定的な診断を下すことは,特殊な症例を除いてかなりむずかしい.この遺伝の形質にも優性遺伝の型をとるものと,劣性遺伝の型をとるものがあり,血縁者の全例に出現するわけではなつ.優性遺伝の型式をとるIIa型(高コレステロール血症,高LDL血症)でも,通常,その子供の半数にみられるのが普通で,高脂血症患者を中心に血縁者を左右,前後へと検索をすすめ,同一家系にかなりの数の高脂血症者を発見して初めて,一つの家族性高脂血症の家系図が完成される.執ようなほどの追求が行われて,初めてこの診断が可能となる.以下,いくつかの家族性高脂血症について筆者らの成績をも含めて記述する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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