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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻7号

1976年07月発行

文献概要

今月の主題 内科疾患としての先天性代謝異常 高血圧をみたとき

診断のすすめ方

著者: 吉永馨1

所属機関: 1東北大第2内科

ページ範囲:P.924 - P.925

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 先天性代謝異常で高血圧をきたすものは副腎の酵素異常である.これに二つの種類がある.一つは11-β-hydroxylase欠乏症であり,他は17-α-hydroxylase欠乏症である.これらはいずれもcortisol-副腎の最も大切な糖質コルチコイドの合成に必要な酵素である.
 このほかにも,高血圧を症状の一つとする先天性代謝異常があることはある.一例をあげればFabry病である.本症はα-galactosidaseの先天的欠損症で,cerarnide trihexosideと呼ぶ一種の糖脂質が網内系や血管内皮に蓄積し,発熱や関節痛,血管腫や腎不全をきたす.腎不全の結果として高血圧を呈することがある.このように,高血圧はあまり重要な意義を有しない.故に,ここでは上記副腎のhydroxylase欠乏症のみを取り上げて論じることとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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