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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻7号

1976年07月発行

文献概要

今月の主題 内科疾患としての先天性代謝異常 高尿酸血症をみたとき

診断と治療

著者: 有馬正高1

所属機関: 1鳥取大脳神経小児科

ページ範囲:P.940 - P.941

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臨床的問題点
 高尿酸血症に伴う臨床的な問題点は,痛風と尿酸結石が重視されている.これらは,血中もしくは尿中の尿酸が高いことに直接関係のある症状である.また,先天性ではないが,急速に細胞の崩壊が生じた時に著しい高尿酸血症,高尿酸尿症が生じ,腎機能不全の原因になることがある.白血病の抗がん剤使用開始時,およびてんかん重積症などの後に時としてみられることである.
 それに対し,直接,尿酸の高いことと関係はないが,高尿酸血症の原因となった基礎にある異常がより重要な問題になることがある.最も多いのは腎機能障害や代謝性アシドーシスであり,そのほか,HGPRTの変異を伴うLesch-Nyhan症候群や高尿酸血症を伴う脊髄小脳変性症,精神薄弱を伴う高尿酸血症,糖原病,楓糖尿症などの先天性疾患である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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