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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻7号

1976年07月発行

文献概要

心臓病診断へのアプローチ—問診を中心に

呼吸困難

著者: 石川恭三1 広木忠行2 前田如矢3

所属機関: 1杏林大第2内科 2福岡大第2内科 3阪市大第1内科

ページ範囲:P.1018 - P.1024

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呼吸困難の成因と定義
 前田(司会) はじめに,呼吸困難はなぜ起こるかということですが,第1は,空気が十分に肺胞まで入ってこないか,酸素のとりこみが不足した場合で,健康人だと,激しい運動をしたとき,気道に障害はないけれど必要量だけ酸素が入ってこないような場合,妊婦や腹水のあるときなど,それから気管支炎や気管支喘息で気道に故障のある場合.もう一つ大きな原因としては,空気は十分に肺胞まで入ってくるけれども,酸素の取り込みが悪いという場合,これは肺炎,重症肺結核,肺気腫,気管支拡張症,肺線維症があります,これにはさらに心不全も入る.いわゆる心臓喘息です.それから,血液成分の異常があるとき,たとえば貧血やアシドーシスがあるときです.以上二つの大きな原因以外に,神経性のもの,たとえば不安感情,強度のヒステリーなどがあります.
 ところで,息切れという言葉を使う人もありますが,呼吸困難と息切れとは本質的には同じものなのか,違うのか.石川先生は主訴として把握する場合,どう考えますか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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