icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina13巻8号

1976年08月発行

文献概要

今月の主題 知っておきたいリハビリテーションの技術 脳卒中のリハビリテーション

薬物療法の意義

著者: 岸久博1

所属機関: 1伊豆韮山温泉病院内科

ページ範囲:P.1074 - P.1076

文献購入ページに移動
はじめに
 脳卒中のRehabilitation(以下リハ)において,麻痺をはじめとする種々の機能障害の改善に対しては,機能訓練が中心であり,薬物療法は積極的な意義を持ち得ない.しかし,二次的に発生し,円滑なリハ遂行を阻害し,機能回復と日常生活動作に悪影響を及ぼす種々の症状,および合併する心循環系をはじめ,主に加齢現象を根底とする多種多様な疾病あるいは疾病状態の管理,さらには再発あるいはほかの予想される疾病の発生を予防し,生命の予後を能う限り改善するという,予防医学的な面への配慮も必要である.このような全身管理が十分に行き届いているという前提の上に,脳卒中のリハが構築されない限り,十分な成果は期待できない.
 以上のような意味で,リハにおける薬物療法は重要な意義を持つといえる.以下,使用頻度の多い薬物,あるいは薬物療法の対象となる主なものについて述べたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?