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文献概要
今月の主題 知っておきたいリハビリテーションの技術 心筋梗塞のリハビリテーション
初期のリハビリテーション
著者: 紅露恒男1 伊藤良雄1
所属機関: 1東大第4内科
ページ範囲:P.1084 - P.1087
文献購入ページに移動はじめに
心筋梗塞のリハビリテーション1)(以下「リハ」)の特殊性は,侵された臓器が,生命の維持に直結する心臓であるという精神的障害と,最も動的な機能を行う臓器であり,病機の急変があり得るという管理の困難性にあろう.また,治癒の過程で梗塞部位をできるだけ小さくとどめ,周辺虚血心筋の機能を改善させるための,副血行路生成促進を含めた積極的な身体再調整訓練が試みられるなど,心疾患の中では「リハ」の意味が最も明白である.
本稿の分担は,初期の「リハ」であるが,とくにこの時期は治療とリハが分離しにくい.また,梗塞の死亡は初期に圧倒的に多いので,病院収容後の「監視」が重要な問題となる,予後を考えながらの治療方針設定には,梗塞部位診断と,その特殊性,予想される危険の予知,重症度の判定なども重要な検討因子である.
心筋梗塞のリハビリテーション1)(以下「リハ」)の特殊性は,侵された臓器が,生命の維持に直結する心臓であるという精神的障害と,最も動的な機能を行う臓器であり,病機の急変があり得るという管理の困難性にあろう.また,治癒の過程で梗塞部位をできるだけ小さくとどめ,周辺虚血心筋の機能を改善させるための,副血行路生成促進を含めた積極的な身体再調整訓練が試みられるなど,心疾患の中では「リハ」の意味が最も明白である.
本稿の分担は,初期の「リハ」であるが,とくにこの時期は治療とリハが分離しにくい.また,梗塞の死亡は初期に圧倒的に多いので,病院収容後の「監視」が重要な問題となる,予後を考えながらの治療方針設定には,梗塞部位診断と,その特殊性,予想される危険の予知,重症度の判定なども重要な検討因子である.
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