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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻9号

1976年09月発行

文献概要

今月の主題 リンパ組織の基礎と臨床 リンパ組織の主な病気

Immunoblastic lymphadenopathy

著者: 西成田進1 天木一太1

所属機関: 1日大第1内科

ページ範囲:P.1250 - P.1253

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はじめに
 リンパ節腫脹をきたす疾患には,腫瘍性の悪性リンパ腫と,さまざまな原因によって起こる反応性リンパ節腫脹とがある.しかし,リンパ節の増殖においては,上皮性組織の増殖の場合よりも悪性と良性の区別がむずかしく,境界領域と考えられるものも少なくない.Hodgkin病は,臨床経過,予後の面からは悪性のようにみえるが,組織像の上からは反応性所見が著明で必ずしも悪性とは言いがたい.
 ここに述べようとする疾患は,Hodgkin病に似ているがReed-Sternberg細胞を欠き,全身性リンパ節腫脹,肝脾腫,発熱および多クローン性高グロブリン血症を示す疾患で,多くは進行性で予後が悪い.このような疾患があることは以前から気づかれており,その一部は,lymphoreticulosishyperglobulinemica1)などと呼ばれていたが,最近,Lukesら2)によってimmunoblastic lymphadenopathy,Frizzeraら3)によってangioimmunoblastic lymphadenopathyとよばれ注目を集めるようになった.そこで,前記の2つの文献に示されている症例について簡単に紹介し,私たちの見解を述べてみる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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