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文献詳細

雑誌文献

medicina13巻9号

1976年09月発行

文献概要

図解病態のしくみ—消化管ホルモン・5

GIP代謝

著者: 石森章1

所属機関: 1東北大第3内科

ページ範囲:P.1290 - P.1291

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 Gastric Inhibitory Polypeptide(GIP)は43個のアミノ酸から成る直鎖のポリペプチドであり,secretin familyに属する.産生部位は十二指腸を中心とした上部小腸であり,D1細胞が産生細胞と目されている.その名称が示すように,当初は胃酸分泌抑制作用を特徴とするエンテロガストロンとして,ガストリンやセクレチンなどの消化管ホルモンと同様に,主として消化液分泌や消化管運動の調節に関与することにより,消化・吸収の円滑な遂行に貢献するものと考えられていたが,最近の知見によれば,むしろ消化・吸収後の代謝の過程に関与することが重視され,この意味において,消化管ホルモン中,特異な地位を占めている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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