icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina14巻1号

1977年01月発行

文献概要

今月の主題 心筋梗塞—今日の問題点 小児の心筋梗塞

MCLS(川崎病)を中心に

著者: 草川三治1 浅井利夫1

所属機関: 1東女医大第2病院小児科

ページ範囲:P.42 - P.44

文献購入ページに移動
はじめに
 小児にも心筋梗塞があるかと思われる方も少なくないと思うが,小児でも稀ではあるがみられる.文献的には56例の報告例1)がある.しかし,最近になって,川崎病に冠状動脈瘤が約20%と高頻度に発生し,しかもこの冠状動脈瘤の血栓性閉塞による心筋梗塞によって全患児の中の1.7%が急性死し,また頻度はまだ十分明らかではないが,心筋梗塞を起こしながら死亡を免れた例がかなりあることが明らかになった.この川崎病はまだ原因もわからず,現存までに少なくとも1万人以上の小児が罹患しており,年々増加している.このようなことより,最近では小児の心筋梗塞が改めて注目されるようになった.そこで,本稿においては小児の心筋梗塞一般について簡単に述べるとともに,川崎病の心筋梗塞について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?