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雑誌目次

雑誌文献

medicina14巻10号

1977年10月発行

雑誌目次

今月の主題 高血圧の問題点と最近の治療

理解のための10題

ページ範囲:P.1426 - P.1428

高血圧の病態

高血圧自然発症ラット

著者: 家森幸男

ページ範囲:P.1356 - P.1357

本態性高血圧のモデル
 一次的な原因となるような明らかな臓器病変がなくて発症する本態性高血圧のモデルを得ようとしてさまざまな試みがなされてきたが,その最も成功したのが高血圧自然発症ラット(spontaneously hypertensive rats,SHR,岡本・青木,1963)1)である.これは正常血圧ラット(Wistar-Kyoto)の中から血圧のより高い個体を選択し兄妹交配をくり返して得られた系統で,現在では高血圧を自然に発症する動物モデルの中で,国際的にも最も広く利用されている.
 この系統の中より,さらに脳卒中を自然に発症したラットの子孫のみを残すという特殊な選択交配により,脳血管障害を80%以上の高頻度に発症するstroke-prone SHR(SHRSP,脳卒中易発症SHR,岡本・家森・永岡,1974)2)が分離された.また動脈硬化のモデルを得る目的で高脂肪コレステロール負荷で反応性高脂血症をきたしやすい系統の選択交配をすすめ,1〜2週間という短期間で高脂血症とともに脳底や腸間膜の動脈に脂肪沈着をきたす系統,arteriolipidosis-prone rats(ALR,家森,1976)3)が得られている.

実験的高血圧

著者: 藤井潤

ページ範囲:P.1358 - P.1359

Goldblatt法
 Goldblattは,イヌの腎動脈をクランプにより狭窄し持続性高血圧を作ることに成功した.1934年のことである.それから40年余,Goldblattの創案した腎動脈狭窄法(Goldblatt法)は,動物に高血圧を作る標準的方法の1つとして今でも利用されている.
 Goldblatt法の利点は手術が簡単で,イヌだけではなくウサギ,ラットなど,どの動物にも応用できる点である.腎動脈の狭窄度を調節するためにGoldblattは複雑なスクリュークランプ(図1)を考案した.このクランプの図を眺めていると先駆者の苦心のほどがうかがわれる.いまでは,一定の内径をもった簡単なクランプが使われているが,腎動脈の狭窄がゆるすぎれば血圧は上昇しないし,逆にきつすぎれば腎は壊死に陥るため血圧上昇は長続きしない,あいまいな表現であるが,適度の狭窄を作ることが必要である.ちょうどよいクランプを作るのがGoldblatt法のコツである.イヌでは腎動脈を縫縮して狭窄を作る方法もある.

レニン・アンジオテンシン系と高血圧

著者: 酒井照夫 ,   荒川規矩男

ページ範囲:P.1360 - P.1362

はじめに
 レニン・アンジオテンシン系(RA系)は,発見された当初は高血圧症の原因物質として研究者の期待を集めたが,その解明が進むにつれ,多くの高血圧症においては直接の原因とはならず,カテコラミンやアルドステロンと同様,血圧の調節を行う重要な歯車の1つと考えられるようになった.しかし,RA系は非常に豊富な基礎的研究のおかげで,血圧調節に関与する機構がかなり明らかにされるとともに,臨床面においても研究成果が反映され,高血圧症の鑑別診断や病態生理の把握,さらには治療面での応用と幅広く活用されるに至った.本稿では,その概要を述べたい.

カリクレイン・キニン系と高血圧

著者: 阿部圭志

ページ範囲:P.1363 - P.1365

はじめに
 生体で昇圧物質であるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系やカテコラミンの産生が増加する場合には高血圧が現れることが明らかにされているが,減圧物質であるカリクレイン・キニン(KK)系やプロスタグランディンなどの産生が低下する場合にも高血圧が現れるのではないかと考えられる.
 最近,本態性高血圧症患者で腎カリクレインの産生が減少していることが明らかにされ1,2),本症の成因の1つに腎性減圧系の機能低下が関与しているのではないかと考えられている.一方,原発性アルドステロン症では,腎カリクレインの産生が増加していることも明らかにされ,アルドステロンとカリクレインの関係が注目されている.本稿では主に腎で産生されるKK系と高血圧の病態生理につき,筆者らの知見2,3,5,6)を示しながら解説する.

カテコールアミンと高血圧

著者: 口井正人 ,   増山善明

ページ範囲:P.1366 - P.1369

はじめに
 正常の血管収縮は,交感神経末梢からその化学伝達物質であるノルアドレナリン(NA)の遊離により起こることから,高血圧の病因を交感神経系の異常に求めて,多くの研究が古くから行われてきた.しかし,交感神経活性を正しく評価することが困難であり,また対象とした高血圧の病態も一様でなかったことから,その成績は必ずしも一定でなかった.最近,臨床的に血行動態面や体液性因子を中心とした高血圧の病態生理に関する研究が進むとともに,血中カテコールァミン(CA)やdopamine-β-hydroxylase(DBH)活性の測定が行われるようになり,高血圧における交感神経系の役割がこの方面から新たに検討され,注目されている.
 一方・実験面では中枢および末梢におけるCA動態に関する研究の進歩から,各種実験高血圧の昇圧機序にCAの果たす役割が明らかにされつつある.本稿では,本態性高血圧ならびに2,3の実験高血圧におけるCAの役割につき,最近の知見を中心に解説したい.

アルドステロンと高血圧

著者: 福地總逸

ページ範囲:P.1370 - P.1371

はじめに
 アルドステロンは副腎皮質から分泌されてのち,腎尿細管に作用してNaを貯留し,Kと水素イオンを尿中に排泄する作用を有している.それゆえ,アルドステロン分泌過剰では,体内に水およびNaの貯留をきたし,低K血性アルカローシスとなる.アルドステロン分泌は,レニン・アンジオテンシン系,ACTH,血清Kの上昇またはNaの低下によって増加するが,健常人では主にレニン・アンジオテンシンによって調節されている.そこで生体の水・電解質代謝の調節は,主としてレニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系によって行われており,各種の体液分布の異常を伴う疾患においてRAA系が変化する.
 高血圧症では体液分布の異常を伴うので,高血圧の病因にRAA系がなんらかの関連を有するのではないかとの考えが生ずる.しかし,実際にアルドステロンを測定してみると,アルドステロン分泌過剰が高血圧発症の原因となっているのは,原発性アルドステロン症を除くと,きわめて稀である.しかし最近,radioimmunoassayの発達により血漿レニン活性の測定が簡単に行われるようになったので,高血圧症のルーチンの臨床検査に利用され,高血圧の鑑別や,治療法の指針の決定に用いられている.

高血圧症の検査

血行動態

著者: 稲垣義明 ,   斉藤俊弘

ページ範囲:P.1372 - P.1375

はじめに
 血圧を規定する大きな因子は,心送血量(分時心拍出量)と全末梢抵抗である.そのほか,大きい動脈の弾性,循環血量,血液粘度も関係する.したがって,高血圧は,血行動態的には主に心送血量ないし全末梢抵抗のいずれかの増大,あるいは両者の増大によって生ずる.
 高血圧症の血行動態については古くから論じられ,多くのすぐれた論文がある1).また,血行動態検査にも種種の方法があるが,ここでは,長年われわれの教室で行ってきた物理的循環力学的分析法,すなわち,Wezler法を中心にして述べ,さらに種々の負荷試験における血行動態的特徴を概略する.

レニン活性とアルドステロン

著者: 吉永馨 ,   保嶋実

ページ範囲:P.1376 - P.1378

はじめに
 高血圧の病態生理におけるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系の役割については,古くから研究がなされてきている.悪性高血圧,腎血管性高血圧,レニン産生腫瘍においては血漿レニン活性やアルドステロンは高値を示し,原発性アルドステロン症,特発性アルドステロン症においてはアルドステロンは高値を示すが,血漿レニン活性は低値を示すことが知られている.低レニン型本態性高血圧と診断されるもののなかに,アルドステロンが低値を示すものと正常値を示すものがあり,両者の病因の異同が論議されている.また低レニン型本態性高血圧は臓器障害の程度が軽く予後が良好であるのに対して,高レニン型本態性高血圧は臓器障害の程度が強く予後が悪いとする報告もあるが,これに対しては反論もみられる.さらに,本態性高血圧の治療に際して血漿レニン活性を考慮し,薬剤を選択する試みもなされている.したがって,血漿レニン活性,アルドステロンの測定は,各種高血圧の病態生理の研究や診断的意義だけでなく,本態性高血圧の予後判定や降圧療法上欠くことのできない検査となっている.
 本稿では血漿レニン活性やアルドステロンの測定,さらにそれらを評価するについての問題点ならびに臨床的意義について述べる.

高血圧の診断と予後

症候性高血圧のみつけ方

著者: 小沢幸雄

ページ範囲:P.1380 - P.1383

はじめに
 最近の臨床検査の著しい進歩・普及は,種々の疾患の診断に大きな指針を与えているが,高血圧という病態の場合,検査をしてもなお原因疾患を明らかにし得ないため,除外診断として本態性高血圧(以下「本高」と略)と呼ばれるものが壮年期以後のもので90%以上,二次性高血圧の多いといわれる若年者高血圧でも70%以上を占めている.他方,病因の明らかな二次性高血圧は「本高」と相違する症候を呈するものが少なく,検査によってはじめてそれとわかるものが多い.それだけに文字通りの症候性高血圧がずばり二次性高血圧とはいえない憾みがあり,臨床検査の重要性を裏書きするものである.しかし,すべての高血圧患者に確定診断のたあの特殊検査まで無差別に全部網羅して行うことは,経済的にもまた医療設備の上からもなかなかできにくく,無駄も多い.それゆえできるだけ初診時における病歴の聴取と現症の観察から,数少ない症候を見出すとともに,一般のルーチン検査に高血圧のスクリーニング検査を加えて,どの二次性高血圧のグループに入るものか的を絞り,確定診断に必要な精密検査を限定して施行し,総合判断していくことが必要である.

本態性高血圧症の重症度分類の再評価

著者: 八木繁

ページ範囲:P.1384 - P.1385

 本態性高血圧症の重症度は,主として治療方針の決定,予後の推定,降圧薬の効果判定に用いられてきた.重症度分類は,臨床的なものと疫学的なものに分けられるが,本稿では臨床的立場からの分類について述べる.この分類には,Keith,WagenerとBarker(1939),Corcoranら(1954),Veterans Administration(1960),Duncanら(1961),Roland(1963),東大第3内科高血圧研究会(1967)などの基準があるが,いずれも眼底所見,血圧のレベル,脳・心・腎の主に血管障害度を考慮に入れて作られている.近年における長期降圧薬療法の成績の蓄積,合併症に対する治療の進歩,老年人口の増加,高血圧症の血行動態に関する知見,血漿レニン活性値と予後の研究および新しい降圧薬の出現などによって,いままでの本態性高血圧症重症度分類基準について,変更したり,追加または除去すべきものがあるのかどうか,考えてみたいと思う.

高血圧の予後

著者: 尾前照雄 ,   竹下司恭

ページ範囲:P.1386 - P.1388

はじめに
 高血圧があれば心・血管系の事故が起こりやすく,生命の予後に重要なかかわりをもつことは周知のとおりである.しかし,心・血管系の事故は高血圧がなくても起こる場合があるので,高血圧の意義を真に明らかにするには,正常血圧者をコントロール(対照)においた長期の研究が必要である.心・血管系の疾病を正しく診断し,endpointを明確に把握するとともに,降圧療法を含む血圧管理が,どのような心・血管系の疾病をどの程度予防できるかを解明することが要望されている.
 本稿では,高血圧の予後に関する筆者らの疫学的追跡研究の成績をはじめに述べ,治療された場合の予後について若干の考察を加える.

高血圧の治療

生活指導

著者: 岸本道太

ページ範囲:P.1390 - P.1391

はじめに
 高血圧の治療というと,多くの人は食事の注意,生活の規制がまず重要であり,これを厳重に守らなくてはいくら降圧剤を使っても無意味であるというが,それは果たして真実であろうか,と疑問をもちはじめてからもう数年になる.もっとも,このような疑問を持ちながらも,患者には食事指導,生活指導を行ってきたし,また現在でも行っている.しかし,結論的には,食事指導,生活指導の高血圧治療における価値を過大に評価してはならないというのが筆者の意見である.このようなことをふまえて以下,一般に行われている食事指導,生活指導の概要を述べ,解説する.

降圧剤—その選択

著者: 海老原昭夫

ページ範囲:P.1392 - P.1393

 今日われわれは高血圧症に対し,当然のことのようにサイアザイド剤やヒドララジンを用いているが,このような薬剤が使われるようになったのはそんなに古いことではない.節遮断剤がはじめて登場したのが1949年,それ以前は食塩制限,安静などのほかはフェノバルビタールなどの鎮静剤の投与が行われていたにすぎなかった.しかし,この30年たらずの間につぎつぎと新しい降圧剤が出現し,今や医師は患者を前にしてその選択に迷うほどである.現在では,これらの降圧剤をうまく組み合わせて使用すれば,ほとんどすべての高血圧は薬物のみでコントロール可能といわれるようになったが,数ある降圧剤のうち何をどのように組み合わせて使うかはきわめて重要な問題である.

降圧剤—合併症を伴うとき

著者: 依藤進 ,   河合喜孝

ページ範囲:P.1394 - P.1396

はじめに
 治療の上から高血圧症の合併症を考える場合,これを便宜上,①高血圧そのものが原因となっているもの,②高血圧が合併症の主要原因の1つになっているもの,③因果関係はよくわかっていないが,経験的にその合併が多いものの3つに分けて考えるのが便利である(表参照).
 極めて原則的ないい方をすると,①は高血圧性合併症といってもよいもので,強力な降圧療法を行い,高血圧患者の血圧をできるだけ正常血圧に近づけておけば,その予防や治療ができるものであり(米国Veterans Groupの研究参照),②は動脈硬化性合併症といってもよいもので,原因の上からは高血圧以外の因子の関与もあり,治療の上からは重要臓器への流量の問題を考慮しながら治療すべきものであり,③は高血圧の治療に際して常に念頭においておき,高血圧の治療にあたって降圧剤の変容や別種の治療の追加を考えねばならないものである.

降圧剤—その副作用

著者: 木川田隆一 ,   露崎輝夫

ページ範囲:P.1398 - P.1401

 高血圧症治療の本命ともいえる薬物療法を行う際,常に考慮すべき問題として,薬効ならびに副作用の問題があげられる.この場合,薬効,副作用ともに用量,患者の病態,個体差,その他の条件によって異なると考えられるが,ここでは,臨床的に通常使われる用量を用いた場合について考えることとする.以下,現在広く用いられている降圧薬,および最近話題になっている薬物を含めて副作用の面から考察した.

β受容体遮断剤

著者: 石井當男

ページ範囲:P.1402 - P.1405

はじめに
 propranololは欧米においては有力な降圧剤のひとつとして定着したと考えられる.また,propranololと付随的薬理作用が若干異なるβ受容体遮断剤が多数開発され,一部のものはすでに一般に用いられている.降圧剤としてのβ受容体遮断剤に多くの関心が寄せられているのは,従来から用いられている交感神経系に作用する降圧剤に比べ,長期使用した際,中枢神経系あるいは性機能などに対する副作用が少ないとの事実,およびβ受容体遮断剤の降圧機序は明らかではないが,高血圧症の病態を特徴づけるいくつかの要因に対し,比較的明確な影響をもたらし,高血圧症の成因に関連した治療薬になるであろうとの期待が背景にあるためと思われる.

カルシウム拮抗剤

著者: 蔵本築 ,   桑島巌

ページ範囲:P.1406 - P.1407

はじめに
 高血圧の発症,維持にNaが重要な役割を果たしていることは周知のことであるが,近年Caの意義が検討され,SHRの心血管系にNa, Ca含量の増加していること,DOCA高血圧においてもCaが急性期,慢性期を通じて上昇していることから,Caが高血圧の発症および維持に関与することが示唆されている1).平滑筋の収縮は骨格筋や心筋と同様,細胞内Caイオン濃度の増加によって起こり,これには細胞外から入ってくるCaと細胞内貯蔵部位である筋小胞体から遊離されるCaの関与が考えられている.また,細胞膜の興奮性についても,骨格筋ではNaイオンの細胞内への流入によって活動電位を発生させるが,平滑筋ではNaイオンの流入のみでなくCaイオンの役割も大きいと考えられている2).したがって,Ca拮抗剤が心筋収縮力抑制,冠血管拡張による抗狭心症作用と同様に末梢血管を拡張して,降圧作用を示すことは薬理学的にも十分推定されることであるが,事実,いくつかのCa拮抗剤で著明な降圧作用のあることが報告されている.

hypertensive emergency

著者: 西山敬介 ,   武田忠直

ページ範囲:P.1408 - P.1409

 "hypertensive emergency"とは血圧の著しい上昇のため致命的破局が目前に迫り,救命のためには迅速な降圧処置を必要とする状態をいう.これには高血圧性脳症,悪性高血圧症,高血圧症に合併した急性左心不全,頭蓋内出血および解離性大動脈瘤,褐色細胞腫ならびにmonoamine oxidase阻害剤服用時の高血圧性クリーゼが含まれる.本症は重篤であり,緊急に治療を開始し,通常速効性で強力な降圧剤を使用する必要があるので,その可能性が考えられる場合には,直ちに入院させ治療を開始する.検査などにいたずらに時間をかけ,治療の開始を遅らせるようなことがあってはならない.

老人性高血圧の治療

著者: 杉浦昌也

ページ範囲:P.1410 - P.1411

はじめに
 高血圧の頻度は年齢とともに増加する.老年者高血圧は中・壮年期に発症した本態性高血圧の老年期に移行した拡張期高血圧と,老年期の動脈硬化進展とともに発症する収縮期高血圧に大別することができるが,加齢とともに頻度を増すのは主に後者である.また拡張期高血圧の原因は本態性のほかに腎血管性,腎盂腎炎,腎結石ないし前立腺肥大に由来する水腎症などの腎性の原因がある.内分泌性高血圧もないわけではないが,頻度が低い.高血圧の重症度からは,収縮期血圧が160〜200mmHg,拡張期血圧が90〜110mmHgの軽度から中等度の高血圧が多く,重症の腎不全を伴ったものや,悪性高血圧の頻度は少ない.

外科的療法—腎血管性高血圧症

著者: 上野明

ページ範囲:P.1412 - P.1413

外科治療の意義
 腎血管性高血圧症に対する概念は人により多少のニュアンスの差はあっても,大よそのところ,レニン・アンジオテンシン依存性の高血圧であることに異論は少ないと思われる.すなわち,腎動脈に狭窄があって,その腎よりのレニン分泌の充進がみられる高血圧を指している.この高血圧に対しては,最近,β遮断剤によるレニン活性値の低下とともに血圧の正常化,あるいはアンジオテンシンⅡ拮抗剤による同じ血圧下降を期待する薬物の登場があり,当初と異なり,いわゆる効果ある薬物治療の道が開かれている.しかし,本高血圧に薬物治療を施行するのは次の2つの点を度外視するわけにゆかない.
 第1に腎動脈に狭窄があってレニン分泌充進が起こるのはいわば自然の反応であって,これをβ遮断剤で抑制して血圧を下降させることは狭窄末梢の圧をさらに下降させることになり,終局的にはその腎の荒廃をもたらす可能性のある点である.実際には,腎動脈狭窄側の腎の生検では数数の阻血性変化が見出されており,時には急性の主幹動脈の血栓性閉塞が経験されている.高血圧には腎内動脈はきわめて敏感であるので,薬剤治療は対側腎の高血圧による影響を回避することはできるであろうが,これはおそらく狭窄腎の機能をあえて犠牲とすることから成り立つ治療である.何よりも狭窄が両側である場合,本治療は疑問と考えざるをえない.

外科的療法—内分泌性高血圧症

著者: 尾形悦郎

ページ範囲:P.1414 - P.1416

はじめに
 内分泌腺機能異常症(多くは機能亢進症)の徴候の1つとして,しばしば高血圧がみられる.この場合の高血圧は,多くの場合,高血圧症一般に対する内科的治療に抵抗性で,原因となる内分泌異常を矯正しないかぎりコントロールされがたい.見方をかえれば,内分泌異常さえ矯正すれば完治する可能性のある高血圧症であるともいえる.甲状腺機能亢進症の場合のごとく,高血圧は患者の少なからざる割合に見られても,それ自体は症状および病態の前面には出てこないものもあれば,一方原発性アルドステロン症のごとく,高血圧が症状および病態の中心となり,高血圧のコントロールということが治療の主な対象になるものもある.本稿では,後者,すなわち高血圧症のコントロールが治療の主な対象となる内分泌疾患の治療について述べる.この場合,外科的治療が中心となる.

座談会

高血圧とβブロッカー

著者: 海老原昭夫 ,   金子好宏 ,   蔵本築 ,   岸本道太

ページ範囲:P.1418 - P.1425

 降圧剤としてのβプロッカーは,ブームと呼べるほどの注目を集めている.しかしその降圧機序は未だ確立されておらず,また副作用の問題もあってか,まだ一般実地医家には手軽に使われる段階には至っていないようである.降圧剤のなかのきわめてユニークな存在であるβブロッカーの特徴を知り,使いこなすために,今回はその歴史から,薬理,副作用,将来の展望まで,実際に使う立場に立って整理していただいた.

降圧剤による長期治療について

著者: 山本智英

ページ範囲:P.1417 - P.1417

降圧剤のorphan drug
 「orphan drug」は耳馴れない言葉である.これは適応症が稀なため開発,治験,市販が行われにくい薬剤を意味する.とくに最近のごとく消費者意識の亢進と,これら薬剤の発売許可に関与する関係官庁の保守保身的な体質およびメーカーの利益見込みの少ないことなどがorphan drugの市販を妨げている.降圧剤のうちorphan drugとしては褐色細胞腫に対する経口投与可能なαブロッカーであるphenoxybenzamine,手術不可能なクッシング症候群や副腎癌に対するO, p′DDDやamino glutethimide,高血圧性脳症や悪性高血圧症の速やかな血圧コントロールに用いられるdiazoxide,同様の目的で使用されているニトロプルシドソーダ(一級ないし特級試薬から静注用に調製することは可能であるが,一般医家にとって煩わしい)の静注用製剤,解離性大動脈瘤に対してPalmerらにより推奨されている降圧剤であるtrimethaphan(Arfonad®)などがある.これらの薬剤は治験例が諸外国ですでに知られているだけに,適応症を目前にするとき残念でならない.少なくとも,外国でその成果が広く認められ市販されている薬剤に対する発売許可の条件を緩和するなり,あるいは国費による開発,治験に対する補助を増大させ発売までの過程を促進するなどの配慮が必要と思われる.

演習・X線診断学 血管造影写真読影のコツ・10

後腹膜血管造影

著者: 古寺研一 ,   平松京一

ページ範囲:P.1430 - P.1436

 後腹膜腔には非常に多くの種類の腫瘍が発生し,原発性腫瘍だけでなく転移性腫瘍の頻度も比較的高く,また,炎症性腫瘤もかなり多くの頻度でみられます.原発性後腹膜腫瘍は,約80%が悪性であるといわれています.従来,後腹膜の放射線診断というと,経静脈的腎盂造影や後腹膜充気法などが行われていましたが,血管造影を行うことにより,その質的診断,進展範囲,他の臓器から発生した腫瘍との鑑別などに関して,ほかの検査法では得ることのできない有用な情報を得ることができます.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1440 - P.1443

内科専門医を志す人に・私のプロトコール

従来形式編・その2

著者: 石村孝夫 ,   澤野眞二

ページ範囲:P.1445 - P.1448

 今回は従来形式の第2回目である.active problemとしては基本的にはsupraseller pinealoma 1つである.記載法については前回で説明したとおりである.
 本症例は全経過が大変長く,ここに記載した時点からさらにその後,現在に至るまで次々と多彩な症状を呈することになるのだが,それはともかく,ひとつのsubdivisionにおける限られたローテーション期間では,必ずしも自分の受け持っている間に診断がつくとは限らない.患者の退院時あるいは受け持ち医交代の申し送りに際しては,とにかくその時点での病歴要約を書くとしても,問題点が未解決の場合は,本例のように,あとでその後の経過を書き加えたほうがよい(もっとも他人が書いた病歴は,POSでしっかり書かれていない限り,なかなか読みづらく,また把握しづらいものであるが……).とくに内科専門医試験に提出する場合,問題点が未解決のままで放置されているのは適当でないと思われる.

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内科専門医を志す人に・トレーニング3題

著者: 春見建一 ,   鵜沢春生 ,   東條毅

ページ範囲:P.1449 - P.1451

問題1. 23歳男,生下時チアノーゼ,全収縮期性雑音あり,心臓カテーテル施行後,Blalcck-Taussigの手術をうけ,短期大学卒業までに生長し得た.今回は肺炎で入院.Hb19.9g/100ml,Ht59%,胸骨上Ⅲ肋間を中心に猫声を伴う4/6の収縮期雑音を聴取,胸部X線上,心拡大著明,右大動脈弓,心電図上,左軸偏位,右室肥大,非特異性Tの所見があった.心臓カテーテル検査で,動脈圧120/70,左心圧125/45,左右心房平均圧は27mmHg.心房中隔に大きな欠損があり,カテーテルは肺動脈に入らず,大動脈に抜けた.動脈血酸素飽和度は60%,右心房では40%であった.
本症例の心奇形は次のいずれが推定されるか.

図解病態のしくみ 高血圧シリーズ・6

高血圧症における遺伝と環境

著者: 青木久三 ,   加藤一暁

ページ範囲:P.1453 - P.1455

 高血圧症が遺伝することは,18世紀から推定され,教科書的に認められているが,遺伝形式はメンデルの法則に従う単一遺伝子による優性遺伝,多遺伝子遺伝(polygenic inheritance),および形質遺伝などが考えられている.実験的には,SHR(岡本・青木),遺伝性高血圧ラット(Smirk),および食塩感受性高血圧ラットと食塩抵抗性正常圧ラット(Dahl)の系統の分離育成により,高血圧症の遺伝が証明され,さらに高血圧発症における遺伝子と環境因子との相互関係がより明確になった.本稿では,高血圧症における遺伝子の重要性について解説を試みる.
 本態性高血圧の発生頻度は1),一般人口中に比し家族性発生頻度が高く,高血圧者が同一家族内に存在する場合,遺伝負荷があるとすれば,本態性高血圧症の遺伝負荷は日本で68.2%,欧米で71.4%,双生児血圧近似性は2卵性より1卵性で大きく,また,生活様式など環境条件が類似した地方でも高血圧発生頻度の高い部族と高血圧の発生しない部族が報告され,高血圧発症性遺伝子が高血圧症に大きな役割を果たしていることが明確になった.

臨床病理医はこう読む—免疫血清検査・2

癌胎児性抗原(CEA)

著者: 伊藤忠一

ページ範囲:P.1456 - P.1457

CEAとは
 carcinoembryonic antigen(CEA)もα-fetoprotein(AFP)もともに腫瘍関連抗原(tumor-associated antigen)である.
 CEAは1965年,Goldらによって結腸癌組織中に見出された分子量約20万の糖蛋白である.発見の当初,本抗原は癌に特異的な抗原と考えられたが,その後胎生期の結腸組織にも存在することが明らかにされ,癌胎児性抗原と命名されるに至ったものである.

疾患合併と薬剤

喘息の高熱に対するアスピリン

著者: 荒井達夫

ページ範囲:P.1458 - P.1459

アスピリン喘息
 アスピリン(アセチルサリチル酸)は喘息発作を誘発することがある.時には死を招くことすらあり,投与される機会も多いだけに,アスピリン喘息の存在を知っていることは重要である1〜3)
 アスピリン喘息の3主徴

プライマリー・ケアの実際

胸部外傷

著者: 眞栄城優夫

ページ範囲:P.1460 - P.1463

はじめに
 胸部外傷のプライマリー・ケアでは,手術適応の知識のみならず,受傷直後の応急処置も大切であり,生命の予後すら左右することもある.胸部外傷の90%の症例では,手術を必要とせず,保存的治療のみで治癒する.本稿では,診断の手順,種々の緊急処置を中心に述べていきたい.

外来診療・ここが聞きたい

外来で糖尿病のコントロールはどこまでできるか

著者: 平田幸正 ,   西崎統

ページ範囲:P.1464 - P.1467

症例
患者 M. T. 58歳 主婦
現病歴 今年に入ってから疲れやすくなった.車に乗ると酔いやすく,気分が悪くなることがしばしばある.時には頭痛を伴うこともある.そのようなとき,しばらく安静にしていると改善する.精査の目的で来院.

内科臨床に役立つ眼科の知識

糖尿病性網膜症(2)

著者: 松井瑞夫

ページ範囲:P.1470 - P.1471

 前回は,糖尿病性網膜症を構成する網膜病変,および本網膜症の2つの基本病型である単純性網膜症と増殖性網膜症とについて述べた.今回は,糖尿病性網膜症の基本的な分類の問題をとりあげてみよう.

今日の食事療法

痛風

著者: 向野栄

ページ範囲:P.1472 - P.1474

はじめに
 痛風治療の目標は,痛風が尿酸代謝異常による全身性代謝疾患であることを考えて,血清尿酸値のコントロールを中心に,関節炎発作の改善および糖・脂質代謝異常の是正により,病状の進行阻止と予後的に重要な腎・心血管障害などの合併症の予防改善をはかることにある.現在のところ,痛風には根治療法がないので,薬物療法(尿酸生合成抑制剤,尿酸排泄促進剤)による血清尿酸値のコントロールとともに,痛風が古来食生活と関係の深いことが知られてきたごとく,その治療対策の基調として痛風患者の病態に応じた適正な食事の長期管理が必要である.

medicina CPC—下記の症例を診断してください

浮腫,咳嗽を主訴とし,ネフローゼ症候群を示いた78歳女性の例

著者: 村山正昭 ,   原茂子 ,   三條貞三 ,   河合忠

ページ範囲:P.1475 - P.1483

症例 N. Y. 78歳 女性 無職
主訴 浮腫,咳噺
家族歴・既往歴 特記すべきことなし.

天地人

論語知らずの論語よみ

著者:

ページ範囲:P.1485 - P.1485

 タキシードを作らされることになった.もちろん並の服より高いが,同時にアクセサリーも違ってくる.靴はエナメルにしなければならないし,ワイシャッやカフス釦も特別なものを用意する必要がある.これは,日本の礼服でも同じことで,このときの袴は,やはり仙台平でないと,さまにならない.礼をつくしているという心意気は,結局形で表すしかないので,所詮は金がかかるのである.
 茶の湯は礼の極致であろう.東洋風の礼があれほど洗練されたものはまたとないかもしれない.だからこそ,多くの人の心をとらえるのであろう.しかし,金のかかる点でも並大抵ではない.まず,四季おりおりの高価な茶器が必要であるし--安物では優雅でないのである--,着物から履物まで,茶の湯のT・P・Oに合わせなければならない.つまり,年に1回も着ないようなものでも,茶の湯の儀式の一朝有事には備えておかねばならぬということになる.

オスラー博士の生涯・54

学究生活

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1486 - P.1489

 1905年の2月下旬から3月にかけては,オスラーは,ジョンス・ホプキンス大学の告別講演「固定期間」によってひき起こされた大学内外への大きな波紋の余波で,心を悩ます日々が続いた.

ここにも医療あり

「悩み多き性」の相談役—日赤医療センターのカウンセリング・サービス

著者: 野末源一

ページ範囲:P.1490 - P.1491

●セックス・カウンセリングとは
 「私は12歳頃からマスターベーションをしていて,現在はもう29歳になります.1週間に平均3回として,1年間で156回,それを18年間くり返しているのですから,2800回以上確実にマスターベーションをしたことになります.もう子種がなくなってしまっているのに違いありません.このことを考えると結婚する気にはなりません.」よく計算をしたものである.日本だけでなくアメリカでも"drying up the seed"と同じような表現をする性の悩みは,マスターベーションの悩みの中で,多いものの一つである.このようなマスターベーションの悩みから始まり,各年代を通じて,いろいろな性の悩みが非常に多いのにはびっくりする.
 このようなセックスの悩みをよく聞いてあげることは,大変必要なことだと思う.また話を聞くだけではなくて,実際に診察をしたり精液を検査をしたりして,客観的な事実を提示することも,それに劣らず必要なことである.以前には,産婦人科の外来で,おりものが多いとか,かゆみがあるとかという主訴で来院した患者さんとよく話をすると,その本来の来院の目的は性の悩みであることがわかったりするが,それはむしろ陰質的な感じがする.セックス・カウンセリングと銘を打った診療科に入ると,恥ずかしさも消えて,気軽に話をするようになるらしい.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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