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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻10号

1977年10月発行

文献概要

今月の主題 高血圧の問題点と最近の治療 高血圧の病態

実験的高血圧

著者: 藤井潤1

所属機関: 1朝日生命成人病研究所循環器科

ページ範囲:P.1358 - P.1359

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Goldblatt法
 Goldblattは,イヌの腎動脈をクランプにより狭窄し持続性高血圧を作ることに成功した.1934年のことである.それから40年余,Goldblattの創案した腎動脈狭窄法(Goldblatt法)は,動物に高血圧を作る標準的方法の1つとして今でも利用されている.
 Goldblatt法の利点は手術が簡単で,イヌだけではなくウサギ,ラットなど,どの動物にも応用できる点である.腎動脈の狭窄度を調節するためにGoldblattは複雑なスクリュークランプ(図1)を考案した.このクランプの図を眺めていると先駆者の苦心のほどがうかがわれる.いまでは,一定の内径をもった簡単なクランプが使われているが,腎動脈の狭窄がゆるすぎれば血圧は上昇しないし,逆にきつすぎれば腎は壊死に陥るため血圧上昇は長続きしない,あいまいな表現であるが,適度の狭窄を作ることが必要である.ちょうどよいクランプを作るのがGoldblatt法のコツである.イヌでは腎動脈を縫縮して狭窄を作る方法もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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