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今月の主題 高血圧の問題点と最近の治療 高血圧の診断と予後
本態性高血圧症の重症度分類の再評価
著者: 八木繁1
所属機関: 1獨協医大循環器内科
ページ範囲:P.1384 - P.1385
文献購入ページに移動 本態性高血圧症の重症度は,主として治療方針の決定,予後の推定,降圧薬の効果判定に用いられてきた.重症度分類は,臨床的なものと疫学的なものに分けられるが,本稿では臨床的立場からの分類について述べる.この分類には,Keith,WagenerとBarker(1939),Corcoranら(1954),Veterans Administration(1960),Duncanら(1961),Roland(1963),東大第3内科高血圧研究会(1967)などの基準があるが,いずれも眼底所見,血圧のレベル,脳・心・腎の主に血管障害度を考慮に入れて作られている.近年における長期降圧薬療法の成績の蓄積,合併症に対する治療の進歩,老年人口の増加,高血圧症の血行動態に関する知見,血漿レニン活性値と予後の研究および新しい降圧薬の出現などによって,いままでの本態性高血圧症重症度分類基準について,変更したり,追加または除去すべきものがあるのかどうか,考えてみたいと思う.
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