icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina14巻10号

1977年10月発行

文献概要

今月の主題 高血圧の問題点と最近の治療 高血圧の治療

降圧剤—合併症を伴うとき

著者: 依藤進1 河合喜孝1

所属機関: 1兵庫医大第1内科

ページ範囲:P.1394 - P.1396

文献購入ページに移動
はじめに
 治療の上から高血圧症の合併症を考える場合,これを便宜上,①高血圧そのものが原因となっているもの,②高血圧が合併症の主要原因の1つになっているもの,③因果関係はよくわかっていないが,経験的にその合併が多いものの3つに分けて考えるのが便利である(表参照).
 極めて原則的ないい方をすると,①は高血圧性合併症といってもよいもので,強力な降圧療法を行い,高血圧患者の血圧をできるだけ正常血圧に近づけておけば,その予防や治療ができるものであり(米国Veterans Groupの研究参照),②は動脈硬化性合併症といってもよいもので,原因の上からは高血圧以外の因子の関与もあり,治療の上からは重要臓器への流量の問題を考慮しながら治療すべきものであり,③は高血圧の治療に際して常に念頭においておき,高血圧の治療にあたって降圧剤の変容や別種の治療の追加を考えねばならないものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?