icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina14巻11号

1977年11月発行

雑誌目次

今月の主題 呼吸不全とその管理

理解のための10題

ページ範囲:P.1578 - P.1580

呼吸不全の病態生理

急性呼吸不全

著者: 小野寺壮吉

ページ範囲:P.1506 - P.1507

急性呼吸不全の定義
 急性呼吸不全acute respiratory failureは,その血液ガス組成を基盤に定義されており,PaO2<60mmHgand/or PaCO2>50mmHgの状態である1).しかし,これらの病態の成立は非特異的な原因によるのであって,呼吸中枢,気道,肺実質の障害など多数の原因疾患があげられる(表1).近来とくに注目されているのは,adult respiratory distress syndrome, ARDSであって,肺胞・毛細管膜の広汎な傷害をきたし,shock lung,wet lung, stiff lung, traurnatic lungなどとも呼ばれ,その成立経過は多彩である.現在のところ,臨床所見によって定義されており,重症疾患に合併し,当初は肺の異常のないことが多く,入院後数時間から数日を経て急激な呼吸不全状態に陥り,死亡する.基礎疾患として,各種原因によるショック,胸部外傷,広汎性ウイルス肺炎,脂肪塞栓などがあげられ,誘因となるものに,汎発性血管内凝固症候群,過剰補液,O2中毒が想定されているが,なお不明の点が多い.このような激甚な急性呼吸不全はcatastrophic pulmonary failure3)とも表現されている.重症疾患や手術時の呼吸・循環の支持方法が進歩して,かつては死を避けられなかった症例を救命しうるようになってきた反面,新しい課題を与えられることになった.

慢性呼吸不全

著者: 谷本普一

ページ範囲:P.1508 - P.1509

はじめに
 慢性呼吸不全とは,動脈血ガスが長期間異常な値を示し,そのため生体が正常な機能を営むことができない状態をいう.「慢性」についての時間的規定はまだ統一されたものではないが,およそ1カ月以上のものを指すのが適当であろう.血液ガス異常の基準について従来より種々の見解がある.急性呼吸不全では,CampbellのPaO2 60mmHg以下,PaCO2 49mmHg以上,FineyのPaO2 50mmHg以下,PaCO2 50mmHg以上などが一般に用いられているが,慢性呼吸不全は通常PaO2 75mmHg以下,PaCO2 48mmHg以上または35mmHg以下など正常限界をこえるものと規定される.また,安静時では正常の血液ガスを示しても,運動負荷により異常値を示すものも,慢性呼吸不全に含められる.

呼吸不全の診断

診断のすすあ方

著者: 金上晴夫

ページ範囲:P.1510 - P.1512

はじめに
 呼吸不全というのは,肺の機能障害が高度になって,動脈血のガス組成,すなわちPO2,PCO2が異常を呈する状態をいう.したがって,呼吸不全かどうかの診断には,まず動脈血のガス分析(PO2PCO2,pH)が必要である.そして呼吸不全の診断がついたら,どのような原因で呼吸不全を起こしているのか,また呼吸不全の程度はどうかについての診断をすすめることである.

肺胞低換気

著者: 佐々木孝夫

ページ範囲:P.1514 - P.1515

はじめに
 肺でガス交換に直接関与している換気を肺胞換気alveolar ventilationという.ガス交換が行われる場は肺胞であるから肺胞換気の名称でよいが,実際に肺胞が換気されていても,その肺胞に血液が流れていなければ,ガス交換が行われないため,この場合の換気量は肺胞換気量に含まれない.また,肺胞と同じガス組成のガスで換気されてもガス交換は行われないため,この場合も同様に肺胞換気量とはいわない.
 すなわち,肺胞換気は解剖学的肺胞の換気をただちに意味しなく,機能的に定義されている.

拡散障害

著者: 西田修実

ページ範囲:P.1516 - P.1519

拡散とは
 拡散とは物理現象の一つであるが,これを気相についてみると,気体分子は常に空間をでたらめに運動していると考えられる.2種以上のガスが共存する場合,あるガスについて部分的に濃度の高低があれば,気体分子は濃度の高いほうから低いほうへ移動して均一な混合ガスになろうとする,この現象が拡散と呼ばれるのであるが,このとき濃度勾配の方向にX軸をとり,これに垂直な平面Acm2を通ってdt時間に移動する分子の量をdM,拡散方向への距離xの点における濃度をcとすると,
 dM/dt=-κA dc/dx……(1)

シャント

著者: 吉田稔 ,   酒見英昭

ページ範囲:P.1520 - P.1522

肺生理学的シャントとは
 混合静脈血は肺毛細管を灌流し,ガス交換の結果,動脈血化され肺静脈系をとおり左心に送られるが,混合静脈血が肺胞気に接触することなく,あるいは接触してもガス交換が不十分なまま動脈血に還流することを肺生理学的シャント(短絡)という.ここでは,解剖学的なシャントanatomical shuntの場合と,機能的に肺胞レベルにおける換気に対し血流側の不均等によって生ずる静脈混合様効果venous admixture-like effectを包含して考えることにする.この場合,必然的に動脈血O2分圧Pa02は低下するが,CO2分圧PaC02に対してはあまり影響を及ぼさない.
 この肺生理学的シャントによる呼吸不全を診断するためには,それが他の要因,たとえば肺胞性低換気,拡散障害,換気・血流の不均等分布などによるかどうかを鑑別することも大切であるが,まずシャント量の増加があるか,否かをみる必要がある.また,それがいかなる機序により生ずるかを知っておくことも診断の手助けになる.

換気・血流の不均等分布

著者: 大塚洋久 ,   冨田友幸

ページ範囲:P.1523 - P.1525

はじめに
 換気・血流の分布異常は最も普遍的にみられる肺機能障害であり,種々の原因による呼吸不全の病態に重要な役割をはたす.呼吸不全における低酸素血症の成立に,より直接関与するのは,換気・血流の分布異常でなく,換気・血流比,すなわち局所的な換気量と血流量の比の不均等分布であるが,それは換気・血流の分布異常の結果にほかならない(図1).CO2分圧が上昇して,一見,単なる低換気とみられる呼吸筋麻痺などの場合にも換気・血流の分布異常が呼吸不全の原因となっている可能性があり,動脈血ガスデータの解釈にあたって注意を要する.低換気によらない低酸素血症を認めたときは,換気・血流の分布異常の関与を疑って鑑別診断を行う必要がある.

呼吸不全と臓器障害

呼吸不全と心

著者: 岩崎栄

ページ範囲:P.1526 - P.1528

はじめに
 呼吸不全の循環系に及ぼす影響と,それによってもたらされた症候,また,それら症候発現のメカニズムについて述べる.
 呼吸不全をきたす基礎疾患として慢性肺疾患,ことに慢性閉塞性肺疾患(慢性肺気腫・慢性気管支炎・気管支喘息)や肺結核,肺癌,肺線維症,肺炎,気管支拡張症などの拘束性肺疾患があげられるが,肺疾患以外の心疾患,腎疾患,眠剤中毒,神経筋疾患,ショック肺などによっても呼吸不全はもたらされる.急性か慢性かの鑑別についての「しかし治療の主眼はいずれの場合も肺胞低換気状態の改善にあるのであり,酸・塩基平衡状態の立場に固執することなく臨床的に急性に始まったものか,年余にわたる慢性のものから判別して行くべきであろう」という吉良ら1)の意見に賛成である.

呼吸不全と脳

著者: 篠原幸人

ページ範囲:P.1530 - P.1531

はじめに
 呼吸不全は呼吸機能の障害によって動脈血酸素飽和度または酸素分圧と炭酸ガス分圧,あるいはそのいずれかが異常を示し,そのために生体が正常の機能を営みえなくなった状態と定義される1).この呼吸不全は肺の一次的疾患のみならず脳障害によっても生じうる.したがって,"呼吸不全と脳"という問題は,呼吸不全による動脈血ガスの異常によって蜂起された脳神経障害と,脳神経系の障害によって生じた呼吸不全との2つの面から考えなければならない.

呼吸不全と電解質

著者: 和田孝雄

ページ範囲:P.1532 - P.1533

はじめに
 呼吸不全における電解質異常は古くから指摘されてきたところである.その多くはPaCO2の上昇およびそれに伴う呼吸性アシドーシスとの関係において論じられてきた.もっとも,呼吸不全患者にはPaO2の低下に伴って,PaCO2の上昇する場合と,hyperventilationのためにPaCO2がむしろ減少する場合とがあることはよく知られているところである.しかし,本稿では誌面の関係もあって,従来どおり,PaCO2の上昇およびレスピレーター使用によるその改善時の変化とを中心に述べてみたい.

知っておきたい呼吸不全

術後呼吸不全

著者: 米山武志

ページ範囲:P.1534 - P.1536

はじめに
 術後呼吸不全の症状は,第2〜3病日に顕性化することが多い.その病態の特徴を把握するためには,背景にある機能障害,すなわち手術を契機として必然的に発生している肺・胸郭の非生理的状態について認識することが不可欠である.術後呼吸不全は死に直結する.その発生を未然に防止することが治療のすべてである.主として肺癌外科において検討した臨床観察結果をまとめる.

Traumatic wet lung

著者: 佐川弥之助

ページ範囲:P.1537 - P.1539

はじめに
 最初に表1をごらん願いたい.
 これはBlaisdell, Lewisの著者1)から彼らのいうrespiratory distress syndrome of shock andtraumaと同義語の表を引用したものである.

特発性呼吸窮迫症候群—新生児

著者: 松村忠樹

ページ範囲:P.1540 - P.1541

はじめに
 未熟児死亡のほぼ30%を占め,その死亡率も改善されたとはいえ,なお20%をこえている疾患が特発性呼吸窮迫症候群(idiopathic respiratory distress syndrome, IRDS)である.発症は生後間もなく呼吸窮迫の症状で始まり,次第に増悪してゆき,重症例は生後3日までに死亡する。生後5日間生存すれば,あとは徐々に回復してゆく.その間の呼吸管理技術は新生児救命救急処置の代表的な課題となっている.
 さて,本症の診断であるが,①多呼吸(1分間60以上),②陥没呼吸(吸気時の肋間陥没),③呼気性呻吟(呼気時の声門部でのうめき声),④中心性チアノーゼ,の4項目のうち2項目以上の症候が未熟児で生後しばらくして認められるようであれば,呼吸窮迫の状態と診断してよい.胸部X線検査で本症に特有な肺所見(表)があればRDSと確診できる1)

特発性呼吸窮迫症候群—成人

著者: 香川輝正 ,   野々山明

ページ範囲:P.1542 - P.1543

概念
 特発性呼吸窮迫症候群(idiopathic respiratory distresssyndrome:IRDS)とは,もともと新生児,とくに未熟児で生下後早期にみられる特異な呼吸病態を名ざした疾患名である.しかし近年,Ashbaugh1)およびPetty2)ら(1967,1971)が肺疾患の既往のない成人で,ショックや外傷などにひき続いて高度の急性呼吸不全を呈し,単純な酸素療法によっては改善されにくい肺病変で,従来ショック肺とかpost-traumatic wet lungとかいわれていたものの病態が前述のIRDSに類似し,かつ同様な呼吸療法が奏効するといった点から,これらを一括してacute respiratory distress in adultsまたはadultrespiratory distress syndrome(ARDS)と名づけて以来,この特発性呼吸窮迫症候群(IRDS)なる呼び名は新生児に限らず,成人例に対しても広く用いられるようになっている.

急性肺性心

著者: 仲田祐 ,   新田澄郎

ページ範囲:P.1544 - P.1545

急性肺性心の概念および原因
 肺性心とは肺の機能および,または構造を障害する疾患に基づいて生じた右心肥大をいい,その障害が左心障害あるいは先天性心疾患に基づくものを除くと定義されているが,この病理学に重点を置いた定義にあって,急性肺性心は肺の急激な血行抵抗の上昇に起因する右心負荷症候群という機能的側面が主体となる.
 一般に肺血管床は運動負荷などによる心拍出量の増大時においても,心係数と肺動脈圧は直線関係とはならず,日常活動に十分な予備力を持つ.しかし,各種肺疾患による肺血管床の減少例ではこの圧-流量関係が直線化し,心拍出量の増大がそのまま肺動脈圧の上昇,すなわち肺血行抵抗の増大に連なり右心負荷をもたらす.一方,肺動脈圧の上昇は肺内圧受容体を介して,また右心特性により心拍出量の低下,静脈帰来の減少をもたらす.したがって,一定限度を越える機能的および器質的肺血管床の喪失および高心拍出量はすべて急性肺性心の原因となり得る.とくになんらかの原因によりすでに肺血管床の減少が基底にあった場合には,わずかの侵襲により容易に右心負荷状態となり急性肺性心を惹起する.

呼吸不全の治療

酸素療法

著者: 芳賀敏彦

ページ範囲:P.1546 - P.1547

はじめに
 呼吸不全の定義は,動脈血中の酸素または炭酸ガスの異常によって正常な機能の営みもない状態であるので,その理由はともかく,動脈血中の酸素含量の低下があることは間違いない,動脈血中の酸素含量(CaO2)を規定するのは酸素に結合し得るHb量(Hb絶対量からHbCOまたはMetoHb,Sulf Hbのように酸素と結合しないHbを引いたもの)とPaO2である.
 PaO2の低下はPIO2(吸入気酸素分圧)の低下,すなわち高所,火災による酸素消費,タンク底または地下溝などにおけるいわゆる酸欠状態などとPAO2の低下,これ簡易肺胞式PAO2=PIO2-PaCO2/Rでわかるように,PIO2とRが一定であればPaCO2の函数となり,PaCO2が上昇すればPAO2は低下する.すなわち換気低下によるPAO2の低下である.もう一つは,いわゆるA-aDO2の拡大で,この中には拡散障害と肺内右→左短絡の上昇およびVA/Qの不均等分布の3因子が含まれる.

薬物療法

著者: 金野公郎

ページ範囲:P.1548 - P.1552

はじめに
 呼吸不全の治療目標は,動脈血ガス分圧およびpHの是正(PaO2およびpHの下限あるいはPaCO2の上限に関しても諸説1〜3)があり,急性あるいは慢性の概念にも問題があるが4))という極めて単純なものであるが,しかし呼吸不全を招来する基礎疾患はmultifactorial etiologyを有し,したがって,すべてに共通な治療方針を設定することは極めて困難である.また多くの場合,呼吸不全はemergency careを要し,かつまた表1に示す多彩な臓器あるいは組織系のいずれの機能不全によっても招来され,この点,呼吸不全の早急かつ適切な治療は臨床家にとり治療学のessenceともいえよう.呼吸不全の治療における薬物療法の占める役割は極めて重要で,その適切な投与によりO2療法あるいはventilator useからweaningまで患者の予後を大きく決定するともいえよう.本稿においては,呼吸不全の治療剤として比較的多用される薬剤についてのみ,その作用機序,副作用,一般的投与方法などに焦点を置き解説する.

人工呼吸器による治療—小児

著者: 三川宏

ページ範囲:P.1553 - P.1555

はじめに
 小児の呼吸不全に対する治療手段として,人工呼吸器による機械的人工呼吸の価値の重要性はよく認識されているにもかかわらず,成人に比してその普及は遅れていた.しかし,近年,最も困難な問題の多かった新生児の人工呼吸に関した報告が本邦においても多数発表されるようになり,臨床の実際においても効果的な人工呼吸の活用により,治療成績の向上もまた著しいものがある.
 この要因としては,なによりも小児のために設計,製作された人工呼吸器,呼吸管理器材の普及が著しいことがあげられるが,本邦における小児用呼吸管理器材の開発には未だ遅れた部分が多く,欧米において開発された器材に頼っているのが現状である.このような呼吸管理器材の問題のほかに,呼吸不全の病態生理の理解と,その上にたっての呼吸管理という点でも問題があるようである.

人工呼吸器による治療—成人

著者: 天羽敬祐 ,   広瀬好文

ページ範囲:P.1556 - P.1557

はじめに
 人工呼吸治療の臨床的な過程はおよそ2つの時期に大別し得る.1つは呼吸不全の増悪期にIPPVや持続陽圧呼吸(CPPV)などの方法で治療的な人工呼吸の行われる時期,他は病状が改善され,機械的な人工呼吸から自然呼吸に移行するweaningの時期である.人工呼吸治療はこの2つの過程が円滑に行われた場合にはじめて成功する.

急性呼吸不全の治療

気管切開の適応と合併症

著者: 渡部美種

ページ範囲:P.1558 - P.1560

はじめに
 約20年ほど前,欧州で麻酔学を勉強していた頃のことであるが,慢性気管支炎など肺合併症のある患者は術後,喀痰の排出を容易にする目的で,手術後はほとんど全例気管切開を行っていた.
 当時,気管切開は気道確保のぎりぎりの手段としか考えていなかったので,あまりにも容易に気管切開を行うのにおどろいたことが今でも思い出される.以来,術後気道確保の目的で痰喀出困難な患者に積極的に気管切開を実施し,効果をあげてきた,
 さらに,呼吸不全の患者の治療に積極的になるに従い,またICUでの呼吸不全の患者を治療する上で,気管切開は有効な手段であるとともに,それなりの危険も伴っているので,今回は適応と合併症を中心に述べる.

人工呼吸器の適応と選択

著者: 黒須吉夫 ,   山本泰久

ページ範囲:P.1562 - P.1563

はじめに
 人工呼吸器の適切な適応と選択は,急性呼吸不全の治療と予後に極めて大なる影響を及ぼす重要な問題であるが,緊急かつ流動的な病状が多いので,画一的な記述は避けるべきと考える.いずれにせよ,人工呼吸器使用下の呼吸管理は関与する人々の献身的な努力が絶対に必要で,かかる体制なくして安易に器械的人工呼吸に踏み切るべきでないことを強調しておきたい.

PEEP療法—終末呼気陽圧呼吸

著者: 大畑正昭

ページ範囲:P.1564 - P.1566

はじめに
 急性呼吸不全の治療法としては,従来より酸素療法と間歇的陽圧呼吸(IPPB:intermittent positive pressurebreathing)が用いられてきたが,高濃度酸素による酸素中毒や,IPPBを同じ換気量で長期に行うと肺胞の虚脱が起こることが認められ,低い酸素濃度で,しかも肺胞虚脱を防ぐという考えから,1969年以来,いわゆるARDS(adult respiratory distress syndrome)の治療に持続陽圧呼吸が用いられてきた.とくに1973年頃から終末呼気に陽圧をかける終末呼気陽圧呼吸(PEEP2):positive end-expiratory pressure breathing)が重症の呼吸不全例の低酸素血症の改善に役立つことが認められ,今日広く臨床的に用いられている,

肺洗浄療法

著者: 吉良枝郎

ページ範囲:P.1567 - P.1569

肺洗浄法の適応
 肺洗浄,正確には気管支・肺洗浄bronchopulmonary lavageはRamirez-R, J.1)により肺胞蛋白症の治療法として臨床に導入されて以来,一般に注目されてきているが,Ramirez-Rの発表以前に閉塞性肺疾患,とくに慢性の喘息重積状態の治療法として,方法には差があるがThompsonら2)により報告されている,Thompsonらの成績は29例の慢性気管支炎を合併した喘息,1例の純粋な喘息,15例の慢性気管支炎を合併した肺気腫の計45例の症例についてのものである.
 患者自体の咳嗽・痰喀出努力でも,また経気道性の加湿,postual drainage,ステロイド剤を含め気管支拡張剤,喀疾融解剤の十分な使用によっても排除しえない気道内分泌物の貯留,また肺胞蛋白症の場合のように肺胞腔内を充填する物質が存在して,患者は高度の呼吸不全状態にある場合に本療法が治療法として適応となる.また肺癌症例の細胞診,肺感染症症例の細菌学的検査,気道内,肺胞内に貯留する物質の病理学的特色の把握など診断的目的にまで本法を拡大使用しうる.

慢性呼吸不全の管理

慢性呼吸不全の管理

著者: 梅田博道

ページ範囲:P.1570 - P.1571

 慢性呼吸不全は容易に全治させうる病態ではない.したがって,日常の管理,生活指導がきわめて大切である.医師は患者の友となり,患者を励まし,日常のささいなことについても相談相手となるべきである,とかく長い療養では,あきらめムードとなりがちなもの,患者も医師も,あきずたゆまぬ努力が要求される.
 生活指導としては,まず悪化要因をできるだけ除き,肉体的および精神的ストレスをできるだけ避け,一方では前むきに生活意欲をもたせて有意義な余生とさせねばならない.

理学療法

著者: 伊藤直栄

ページ範囲:P.1572 - P.1573

はじめに
 慢性呼吸不全に対して呼吸訓練や体位排痰法が理学療法として用いられてきているが,日本での普及は欧米に比して非常に低いようである.これは理学療法士にも責任の一端があると思われる.しかし,徐々にではあるが効果を認めてきていることも事実である.それでは,これまで用いられてきた呼吸訓練,体位排痰法が,どの程度有効であり,逆に害はないのか,ということになると,一言ではいえない.たとえば,喘息に対して体位排痰法の処方が医師より出されることがあるが,大部分の喘息患者はこれを拒否したがる.その理由は,排痰法を行うほどの分泌物が気道内にないことが多いからである.
 また,排痰法によって誘発される咳の害は最小限度にするように手技も改良されてきている.一般には体位排痰法を行いながら,患者に咳を強要し,排痰を促進させる,という方法をとっているが,筆者は咳のもたらす気道への強いストレス,横隔膜の肋骨への付着部に与える過緊張による痛み,全身的疲労などを少なくするため,1973年より4年間にわたって体位排痰法に種々の改良を加えてきたので紹介する.

グラフ

IRCUの現状

著者: 木村謙太郎

ページ範囲:P.1574 - P.1577

はじめに
 RCU(Respiratory Care Unit)とは,単なる「呼吸管理病棟(または区画)」という,地理的な院内特別区画を意味するにとどまらず,今日では,もっと広く,「重症呼吸不全管理のための医療システム」とでも呼べる概念の中で理解すべき用語と考えられる,すなわち,重症呼吸不全治療上,今日主要な位置を占める人工呼吸管理を中心とする,設備,機器,マンパワーを院内の一画に集中的に配置し,これを効率的に組織化して運用することが,治療成績の向上につながるとの前提に基づくシステムであって,実際,その効果は,RCU開設前後の治療成績の比較などをとおして実証されつつある1〜5,8)
 このようなシステムの備えるべき必要条件は,24時間体制,集中的監視機能,主治医制とチーム医療制の両立,治療適応,処置手順などの基準化,技術や治療法の拡大再生産能力などである.このような基本条件は,外科術後管理の必要性に促されて,PPC-Systemのうち独立して普及してきたICUのほとんどが備えているものであって,日本の現状では,surgical ICUが,RCU的機能を兼ねて果たしていることが大部分であろう,

演習・X線診断学 血管造影写真読影のコツ・11

骨盤動脈造影—とくに婦人科を中心として

著者: 毛利誠 ,   平松京一

ページ範囲:P.1581 - P.1588

 骨盤動脈造影とは,腹部大動脈にカテーテルを置いて造影し,骨盤内の動静脈像を読むものです,骨盤内の動脈によって栄養される臓器(筋肉を含む)の血管の状態を把握することができます.
 血管撮影は,腹部では一般に悪性腫瘍,良性腫瘍,ある種の炎症性疾患および動脈,静脈の疾患に対して行われます,しかし,かりに腫瘍の血管造影にしても,腫瘍が造影されるのではなく,腫瘍を支配する血管の充盈像とその経時的な変化がみられるのです.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1592 - P.1595

--------------------

内科専門医を志す人に・トレーニング3題

著者: 山口康平 ,   神坂幸良 ,   竹内正

ページ範囲:P.1597 - P.1599

問題1. 18歳女性,四肢と躯幹のバランスのとれた発育障害と著明な肝腫大(右季肋部に5横指触知)があり,コレステロール290,中性脂肪1137,βリボ蛋白1124mg/dlと高脂血症を伴っていた.弟にも同様の症状と検査所見があった.この例で,最も考えられる検査所見は次のどれか.

内科専門医を志す人に・私のフロトコール

外科転科例の記載

著者: 石村孝夫 ,   中島正男

ページ範囲:P.1601 - P.1604

外科転科例記載のポイント
 今回は外科転科例である,内科専門医受験ては5例の外科方面転科症例を提出しなければならない.
 当院からの受験者の多くがそうであったが,外科転科例というと,たいていが「外科に転科した」というところまでしか記載していず,転科後どうなったか,手術はどうだったかなどの記載がない.当院の場合,提出するプロトコールは,内科から外科への申し送りに使用したもののそのままのコピーであることが多く,受験時に改めて書き直さない人が多いので,こういうことになるのかもしれない.それに加えて内科医というものは(私も含めて),診断までの過程には興味を示すが,外科にわたってからのできごと,とくに手術方法,その内容および結果,術後経過にはともすればあまり興味をもたないことが多いということも一因であるかもしれない.以上の点に留意して,プロトコール提出時には,いま一度病歴をとり出し,転科後の経過,手術記載などを書き加える必要がある.

診断基準とその使い方

高血圧症

著者: 青木久三

ページ範囲:P.1605 - P.1607

はじめに
 高血圧症は正常より高い動脈血圧で血液循環が維持される病態で,一般に左心室内圧の上昇を伴う.血圧は間接法で容易に測定可能であるが,測定時の精神的・肉体的,また環境状態(寒冷,雑音など)で短時間に容易に変動する.この血圧の特微は高血圧の診断を困難にする1要因である.測定時の条件で,随時血圧,基礎血圧,近似基礎血圧(安静時血圧),自宅血圧,運動時血圧1)(図1,2)などが区別される(表1)2),平均血圧は〔拡張期血圧+1/3(収縮期血圧-拡張期血圧)〕,追加血圧は〔随時血圧-基礎血圧〕で計算する2)

臨床病理医はこう読む—免疫血清検査・3

梅毒の血清反応

著者: 伊藤忠一

ページ範囲:P.1608 - P.1609

 ガラス板法4倍,緒方法40倍の低抗体価陽性の場合として,①先天梅毒,②第3期潜伏梅毒,晩期梅毒,③治療後の梅毒,④体液性免疫不全の梅毒,⑤抗体上昇期にある初期梅毒,⑥BFPなどが考えられる.上記のうち①,②,③はTPHA陽性であるが,⑥においては陰性である.したがって,本症例はBFPの可能性がきわめて強い.④および⑤では,場合によってTPHAは陽性であったり,陰性であったりする.

疾患合併と薬剤

胃炎・胃潰瘍患者と非ステロイド系鎮痛解熱剤・抗炎症剤

著者: 長谷克

ページ範囲:P.1610 - P.1612

はじめに
 与えられた表題は胃・十二指腸潰瘍を有する患者に,胃腸管以外の疾患で炎症・疼痛などが起こったときにどのように対処するかという意味と思う.
 胃・十二指腸潰蕩の発生には,胃粘膜の防御因子と攻撃因子のバランスにより説明されており,粘膜防御因子として,粘膜抵抗,粘液質,局所循環,塩酸,ペプシン分泌などがあげられ,攻撃因子としては,塩酸・ペプシン分泌促進機構,壁細胞数,粘膜の機械的障害などがあげられている.

今日の食事療法

心不全

著者: 塩田登志也 ,   佐野博子

ページ範囲:P.1613 - P.1615

はじめに
 心臓病でも高血圧症,動脈硬化症,脚気心,脂肪心などでは,予防ならびに治療の意味で,食事療法が重要なことはもちろんである,
 本稿では誌面の余裕もないので,うっ血性心不全の食事療法のみについて解説する.

プライマリー・ケアの実際

産婦人科疾患の救急処置

著者: 屋比久武

ページ範囲:P.1616 - P.1619

はじめに
 救急処置を要する主な産婦人科疾患は,表1のように,性器出血を主訴とするものと下腹部痛を主訴とするものに大別できる.
 下腹部痛を主訴とするもの,すなわち急性腹症には腹腔内出血によるものと,骨盤内臓器の炎症,腫瘍などによるものがある.

外来診療・ここが聞きたい

高コレステロール血症とその治療

著者: 中村治雄 ,   西崎統

ページ範囲:P.1620 - P.1623

症例
 患者 T. S. 53歳,男性.会社役員.
 現病歴 約3年前に会社の健診(一日人間ドック)受診.その結果,コレステロールの高値(324mg/dl)のみを指摘された.以来,動脈硬化が非常に気になってコレステロール値の測定を希望して定期的(月1回)に来院する.

内科臨床に役立つ眼科の知識

糖尿病性網膜症(3)

著者: 松井瑞夫

ページ範囲:P.1624 - P.1625

 今回は,糖尿病性網膜症と類似の網膜病変を示す疾患にどのようなものがあるか,したがって,どのような病変が糖尿病性網膜症に特異性のある病変かという問題にふれてみたい。そして,このような問題から,糖尿病性網膜症の発生病理にも少しふれてみたいと思う.

診療相談室

肝性昏睡の原因とその検査法,予防対策

著者: 涌井和夫

ページ範囲:P.1628 - P.1628

【質問】 肝性昏睡のとき,血中アンモニア量が正常の場合には,どんな物質が昏睡の原因として最も考えられるでしょうか.また,その検査法および予防対策についてもご教示下さい.
(江戸川区 T. T. 生 66歳)

天地人

海外旅行

著者:

ページ範囲:P.1629 - P.1629

 近年,日本人の海外旅行はますます盛んになっているという.最近アムステルダムで開かれた国際学会に出席したついでに,西ヨーロッパを団体で旅行し,往時の留学を思い出し今昔の感にうたれた.米国に留学したのは1960年であったが,それこそ四苦八苦して目的地にたどりついた.当時はまだ日本人の観光旅行は許されておらず,円の力も弱く,飛行機を利用するなどまさに高嶺の花であった.
 友人の好意に甘えて日本の貨物船に便乗させてもらい,濃霧の北大平洋を直行して10日がかりでサンフランシスコについた.朝もやの中にゴールデンゲートを通して,墓石の立ちならぶようなビルの林立した町を遠望したときは,敵前上陸でもするような悲壮な決意を抱いたものであった.知人の紹介を頼りに,さらにロスアンゼルス,シカゴを経由してデトロイトについたが,生まれて初めて乗る飛行機,塔乗手続きやら,荷物の心配やら,今でも空港での恐怖のような思い出が残っている.

オスラー博士の生涯・55

生涯教育と医師のあり方—北アメリカを去る告別講演

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1630 - P.1633

 オスラーは1905年4月に,カナダ,モントリオール市の母校マギル大学に招かれ,告別講演を行った.題は「学究生活」ということで,この講演は医学生の学習方法を述べており,卒前の教育をどう卒後に続けるかについては以下のように語っている.

ここにも医療あり

ボクサーと健康—コミッション・ドクター

著者: 吉田幸夫

ページ範囲:P.1634 - P.1635

ボクシング復活のなかで
 第二次世界大戦後,戦時中は敵性スポーツとして禁止されていた多くの競技の中で団体競技としての野球個人競技としてのボクシングは,当時駐留していたアメリカの好意的な措置もあり,いち早く公開されるようになったのは周知のことと思う.
 野球の場合は川上,大下の赤バット,青バット時代から順次軌道にのり現在の隆盛をみているが,ボクシングは昭和27年5月,日本人として初めて世界フライ級選手権者ダド・マリノに挑戦し,日本のプロ・ボクシング界が長い年月夢みていた世界タイトルを白井義男選手が手にしたときに,やっと社会的にも認められるようになったといえよう.

洋書紹介

—S. M. Rapoport—Medizinische Biochemie

著者: 岩村健一郎

ページ範囲:P.1519 - P.1519

生命の流れの中「もの」をとらえる
 Mediziniche Biochemieを読む機会を得た.学生および医師のための教科書としてまとめられたものである.筆者は西ドイツ留学以来すでに10数年を経るが,何かとドイツ医学にかかわりをもたざるを得ない環境におかれている.書評をもとめられた理由の一つはそこにあろうし,もう一つはおそらく筆者が生化学を専門にする者でないことにあろう.つまり門外漢であっても,一医学徒として本書に興味をひかれるものがあるかどうか,もしあるとすればどのような点にあるのか,について答えを求められているのであろう.素人の妄言を許していただこう.一言でいえば大へん興味深く読んだということである.いや,面白さにひかれてつい読み通してしまったというのがいつわらざるところである.何故だろうか.自省をそのままに記すことが答えになると思うし,また答えになってほしいと願うものである,
 有機化学や無機化学をふまえ,生化学という一つの部門を標榜するからには,それなりの理由があることは言を侯たない.生体は目に見えずとも,絶えず息吹いている.一刻としてとどまることをしらぬ動きの中に,「もの」が集約され,離散する,そして全一なる生命が脈打つことになる.生命の流れの中に現れては相をかえ,やがて消えて行く「もの」の生命への昇華を,それぞれの場において,そしてまた場のつらなりのままにとらえ,記述したのが本書であるといえないだろうか.

Cyclopedia Medicina

TBG欠損症,増多症

著者: 紫芝良昌

ページ範囲:P.1639 - P.1640

TBGの本態
 TBG(サイロキシン結合グロブリン)血清中に約1mg/lの濃度で存在するglycoproteinで分子量は約55000,で110個のアミノ酸から成る分子量12200のポリペプチド部分と,マンノース,ガラクトース,グルコサミンよりなる糖鎖の部分とよりできている.構造は単一ではなく,分子量13500くらいのchainが4つ組み合わさって構成されている.電気泳動では,α1・α2グロブリンの中間に泳動するので,interalphaglobulinともいわれるが,量的に少ないので,通常の電気泳動法では染色などによって検出することはできない.
 この蛋白は,1分子あたり1分子のサイロキシン,あるいはトリヨードサイロニンを結合する能力があり,サイロキシンの結合のaffnityは2.5〜6×100M-1,トリヨードサイロニンは,はるかに低くて,5×108M-1と報告されている.正常人ではTBGは血清100mlあたり13〜27μgのサイロキシンを結合する1,2)

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?