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文献概要
今月の主題 呼吸不全とその管理 呼吸不全の病態生理
慢性呼吸不全
著者: 谷本普一1
所属機関: 1虎の門病院呼吸器科
ページ範囲:P.1508 - P.1509
文献購入ページに移動慢性呼吸不全とは,動脈血ガスが長期間異常な値を示し,そのため生体が正常な機能を営むことができない状態をいう.「慢性」についての時間的規定はまだ統一されたものではないが,およそ1カ月以上のものを指すのが適当であろう.血液ガス異常の基準について従来より種々の見解がある.急性呼吸不全では,CampbellのPaO2 60mmHg以下,PaCO2 49mmHg以上,FineyのPaO2 50mmHg以下,PaCO2 50mmHg以上などが一般に用いられているが,慢性呼吸不全は通常PaO2 75mmHg以下,PaCO2 48mmHg以上または35mmHg以下など正常限界をこえるものと規定される.また,安静時では正常の血液ガスを示しても,運動負荷により異常値を示すものも,慢性呼吸不全に含められる.
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