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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻11号

1977年11月発行

文献概要

今月の主題 呼吸不全とその管理 呼吸不全の治療

酸素療法

著者: 芳賀敏彦1

所属機関: 1国立療養所東京病院呼吸器科

ページ範囲:P.1546 - P.1547

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はじめに
 呼吸不全の定義は,動脈血中の酸素または炭酸ガスの異常によって正常な機能の営みもない状態であるので,その理由はともかく,動脈血中の酸素含量の低下があることは間違いない,動脈血中の酸素含量(CaO2)を規定するのは酸素に結合し得るHb量(Hb絶対量からHbCOまたはMetoHb,Sulf Hbのように酸素と結合しないHbを引いたもの)とPaO2である.
 PaO2の低下はPIO2(吸入気酸素分圧)の低下,すなわち高所,火災による酸素消費,タンク底または地下溝などにおけるいわゆる酸欠状態などとPAO2の低下,これ簡易肺胞式PAO2=PIO2-PaCO2/Rでわかるように,PIO2とRが一定であればPaCO2の函数となり,PaCO2が上昇すればPAO2は低下する.すなわち換気低下によるPAO2の低下である.もう一つは,いわゆるA-aDO2の拡大で,この中には拡散障害と肺内右→左短絡の上昇およびVA/Qの不均等分布の3因子が含まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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