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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻11号

1977年11月発行

文献概要

Cyclopedia Medicina

TBG欠損症,増多症

著者: 紫芝良昌1

所属機関: 1虎の門病院内分泌学科

ページ範囲:P.1639 - P.1640

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TBGの本態
 TBG(サイロキシン結合グロブリン)血清中に約1mg/lの濃度で存在するglycoproteinで分子量は約55000,で110個のアミノ酸から成る分子量12200のポリペプチド部分と,マンノース,ガラクトース,グルコサミンよりなる糖鎖の部分とよりできている.構造は単一ではなく,分子量13500くらいのchainが4つ組み合わさって構成されている.電気泳動では,α1・α2グロブリンの中間に泳動するので,interalphaglobulinともいわれるが,量的に少ないので,通常の電気泳動法では染色などによって検出することはできない.
 この蛋白は,1分子あたり1分子のサイロキシン,あるいはトリヨードサイロニンを結合する能力があり,サイロキシンの結合のaffnityは2.5〜6×100M-1,トリヨードサイロニンは,はるかに低くて,5×108M-1と報告されている.正常人ではTBGは血清100mlあたり13〜27μgのサイロキシンを結合する1,2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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