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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

臨時増刊特集 診断基準とその使い方

I.循環器疾患

冠不全

著者: 倉持衛夫1 橋場邦武1

所属機関: 1長崎大第3内科

ページ範囲:P.1655 - P.1659

文献概要

概念
 冠不全とは心臓が必要な作業を行うのに際して適切な量または性状の血液が心筋に供給されなくなった状態をいう.その結果,心臓の機能はしばしば低下し,種々の症状を呈する.冠不全をきたす原因としては,表1に示すようなものがある.このうち冠動脈硬化は原因の大部分を占め,冠動脈硬化を有する心臓の多くは冠不全状態にある.また虚血性心疾患あるいは冠動脈疾患として一括されている疾患はいずれも冠不全が基盤をなしており,狭心症や心筋梗塞はその代表的なものである.冠不全という用語は病態生理学的な概念を示すもので,特定の疾患名をさすものではないが,実際臨床上からは虚血性心疾患が重要である.虚血性心疾患はWHO専門委員会によって表2のように分類されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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