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文献概要
臨時増刊特集 診断基準とその使い方 I.循環器疾患
Sick Sinus Syndrome(SSS)
著者: 加藤和三1
所属機関: 1心臓血管研究所
ページ範囲:P.1690 - P.1693
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近年,洞結節機能の障害により起こる症候ないしはそれを示す状態を,"Sick Sinus Syndrome(SSS)"とよぶことが多い.
このSSSという用語は,最初Lownにより慢性心房細動の直流電撃療法直後にみられた洞結節障害を思わせる調律異常に対して用いられたものであるが,1968年,Ferrer1)はその定義を拡大し,種々の原因による洞結節機能障害すべてを含あてSSSとすることを提唱した.すなわち,それまで洞徐脈,洞房ブロック,洞停止,慢性心房細動など,主として心電図上の所見としてとらえられていたものを生理学的概念に発展させたもので,いずれもが洞結節およびその周辺の解剖学的または生理学的変化のあらわれと考えられることに基づく,Ferrer以後多くの研究者によりほぼ同様の立場からその臨床的意義が強調され,SSSの概念は,細部にはなお若干のずれがあるものの,おおよそ確立されたようにみえる.
近年,洞結節機能の障害により起こる症候ないしはそれを示す状態を,"Sick Sinus Syndrome(SSS)"とよぶことが多い.
このSSSという用語は,最初Lownにより慢性心房細動の直流電撃療法直後にみられた洞結節障害を思わせる調律異常に対して用いられたものであるが,1968年,Ferrer1)はその定義を拡大し,種々の原因による洞結節機能障害すべてを含あてSSSとすることを提唱した.すなわち,それまで洞徐脈,洞房ブロック,洞停止,慢性心房細動など,主として心電図上の所見としてとらえられていたものを生理学的概念に発展させたもので,いずれもが洞結節およびその周辺の解剖学的または生理学的変化のあらわれと考えられることに基づく,Ferrer以後多くの研究者によりほぼ同様の立場からその臨床的意義が強調され,SSSの概念は,細部にはなお若干のずれがあるものの,おおよそ確立されたようにみえる.
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