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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

臨時増刊特集 診断基準とその使い方

I.循環器疾患

肺高血圧

著者: 前田如矢1

所属機関: 1阪市大第1内科

ページ範囲:P.1700 - P.1703

文献概要

概念
 肺高血圧とは,肺動脈圧が正常範囲をこえた高い状態をいうが,その原因疾患(慢性肺疾患,原因の明らかな肺動脈疾患,胸郭変形,先天性心疾患,うっ血性心不全など)が明らかな続発性肺高血圧と,原因がまったく不明な原発性肺高血圧とがある.
 原発性肺高血圧primary(idiopathic,essential)pulmonary hypertensionは,近年一つの独立疾患として取り扱われるようになったが,その成因に関しては,血管攣縮説,自己免疫説,多発肺血栓・塞栓説,先天性異常説など病因論的にいくつかの仮説があるが,現時点ではなお未解決なままである.大循環系の高血圧で原因不明のものを本態性高血圧とよんでいるのに相当して,原因がまったく不明なものを原発性肺高血圧としているわけで,確診するためには,右心カテーテル法によって肺動脈圧の上昇を証明しなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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