icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 診断基準とその使い方 II.呼吸器疾患

過敏性肺臓炎

著者: 小林節雄1

所属機関: 1群馬大第1内科

ページ範囲:P.1722 - P.1726

文献購入ページに移動
概念
 有機粉塵の吸入により非アトピー性のアレルギー反応によって起こる,びまん性(肉芽腫性)間質性肺炎で過敏性肺臓炎hypersensitivity pneumonitisと呼ばれるが,また(外因性)アレルギー性肺胞炎(extrinsic)allergic alveolitisともいわれる.これらは古くから農夫肺farmeir's lungとか鳩飼病pigeon breeder's lungなどといわれていた一連の疾患が,いずれも有機粉塵の吸入によるアレルギー反応で起こることがわかり,とくにそれがアルサス型アレルギー(GellとCoombsのIII型)であることがわかったことと,最近では遅延型(すなわちIV型)アレルギーも関与していることなどから呼吸器のアレルギー疾患の一つとして注目されるに至った.
 一方,最近では原因不明のいわゆるびまん性間質性線維化肺炎が,重大な肺疾患として注目を集めているが,過敏性肺臓炎をくり返すと肺線維症になることから,原因不明といわれる肺線維症の中に本症によるものが存在しうる可能性が考えられ,本症は今後広く検討されるべき疾患として注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら