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文献概要
臨時増刊特集 診断基準とその使い方 II.呼吸器疾患
A-Cブロック症候群
著者: 金上晴夫1
所属機関: 1金上クリニック
ページ範囲:P.1752 - P.1754
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A-Cブロック症候群は正しくは肺胞毛細管ブロック症候群といい,alveolar-capillary block syndromeの略である.A-Cブロック症候群は肺胞膜におけるガス拡散障害を主徴とする疾患群につけられたもので,この病名は本症候群の特徴を極あて明快に表現している.
さて本症候群は1951年Austrian,McClement,Renzetti,Donald,RileyおよびCournandにょって命名されたものであるが,肺胞毛細管膜の病的変化が特殊な機能障害を呈するという考えはかなり古くから指摘されている.すなわち,1922年Schjerningは"Grippe Pneumonie"におけるチアノーゼは酸素拡散障害がその主要原因をなしているだろうと報告しており,その後1932年から1935年の間にドィッ学派によって"Pneumonosis"と呼ぶ疾患群として肺胞毛細管膜の拡散障害をその主因とする肺疾患が報告されている.また1149年にはHammanおよびRichが肺胞毛細管膜の線維性浸潤を特徴とする疾患を報告,1949年にはBaldwinらが種々のびまん性肺疾患について拡散障害を示唆する所見を述べている.
A-Cブロック症候群は正しくは肺胞毛細管ブロック症候群といい,alveolar-capillary block syndromeの略である.A-Cブロック症候群は肺胞膜におけるガス拡散障害を主徴とする疾患群につけられたもので,この病名は本症候群の特徴を極あて明快に表現している.
さて本症候群は1951年Austrian,McClement,Renzetti,Donald,RileyおよびCournandにょって命名されたものであるが,肺胞毛細管膜の病的変化が特殊な機能障害を呈するという考えはかなり古くから指摘されている.すなわち,1922年Schjerningは"Grippe Pneumonie"におけるチアノーゼは酸素拡散障害がその主要原因をなしているだろうと報告しており,その後1932年から1935年の間にドィッ学派によって"Pneumonosis"と呼ぶ疾患群として肺胞毛細管膜の拡散障害をその主因とする肺疾患が報告されている.また1149年にはHammanおよびRichが肺胞毛細管膜の線維性浸潤を特徴とする疾患を報告,1949年にはBaldwinらが種々のびまん性肺疾患について拡散障害を示唆する所見を述べている.
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