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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 診断基準とその使い方 III.消化管疾患

胃良性隆起性病変

著者: 竹本忠良1 渡辺正俊1

所属機関: 1山口大第1内科

ページ範囲:P.1790 - P.1793

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はじめに
 胃内腔に向かって隆起する病変として,古くから,悪性病変としてはBorrmann I型の進行胃癌,ポリープ癌,悪性ポリープ,良性病変としては胃ポリープ,胃ポリープ様病変,胃粘膜下腫瘍などという言葉が親しく使われてきた.このような隆起性の病変のなかでも,もっともしばしば愛用され,今日でも捨てがたい魅力をもったものは胃ポリープという名称である.この胃ポリープという定義をめぐって数多くの論争があったし,隆起性の病変をめぐる混乱のもとは胃ポリープという名称にあったのである.とくに,最近のように,胃の診断学が発達してくると,小さい胃ポリープまで容易にみつかるようになって,軽度な粘膜隆起と胃ポリープの境界線をどこで引くか迷う始末であり,また小さな隆起型早期胃癌との鑑別診断,あるいはポリープの癌化の問題の再検討が焦眉の問題となった.このような状況のもとに山田ら1)によって胃内に発生するすべての隆起をふくめた胃隆起性病変という名称とともに分類が提唱された.今日では,胃隆起性病変という言葉はきわめてポピュラーになっており,本号の主題の一つにもとりあげられたわけである.一方,胃ポリープあるいは胃のpolypoid lesionという名前も相変わらず臨床的に使われている2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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