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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 診断基準とその使い方 V.内分泌・代謝疾患

肥満症

著者: 内藤周幸1

所属機関: 1東大第1内科

ページ範囲:P.1927 - P.1929

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概念
 肥満(症)とは,正常以上に全身の脂肪組織が増加した状態である.したがって,普通は脂肪組織が局所的に増加した場合はlipoma(脂肪腫)といって肥満には入れないのが一般ではあるが,脂肪腫にもほぼ全身に拡がっているlipomatosis(脂肪腫症)もあり,また一方,むしろ四肢は細くなり躯幹でもっぱら脂肪組織が増加する,いわゆる中心性肥満であるCushing病(ないし症候群)の場合も肥満に含められるので,上述の定義では必ずしも十分ではない.しかし,肥満と脂肪腫症とでは脂肪組織の増加が一様でsmoothである(前者)か,腫瘤状に凸凹している(脂肪腫症)かによって,視診により鑑別は容易である.
 しかし一方,肥満を"症"すなわち疾患として捉えるか否か,また"症"とした場合,どの程度の肥満からを"症"とするかの基準は定められていない.したがって,ここでは肥満と肥満症とは同意語として取り扱っておく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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