文献詳細
文献概要
臨時増刊特集 診断基準とその使い方 V.内分泌・代謝疾患
肥満症
著者: 内藤周幸1
所属機関: 1東大第1内科
ページ範囲:P.1927 - P.1929
文献購入ページに移動概念
肥満(症)とは,正常以上に全身の脂肪組織が増加した状態である.したがって,普通は脂肪組織が局所的に増加した場合はlipoma(脂肪腫)といって肥満には入れないのが一般ではあるが,脂肪腫にもほぼ全身に拡がっているlipomatosis(脂肪腫症)もあり,また一方,むしろ四肢は細くなり躯幹でもっぱら脂肪組織が増加する,いわゆる中心性肥満であるCushing病(ないし症候群)の場合も肥満に含められるので,上述の定義では必ずしも十分ではない.しかし,肥満と脂肪腫症とでは脂肪組織の増加が一様でsmoothである(前者)か,腫瘤状に凸凹している(脂肪腫症)かによって,視診により鑑別は容易である.
しかし一方,肥満を"症"すなわち疾患として捉えるか否か,また"症"とした場合,どの程度の肥満からを"症"とするかの基準は定められていない.したがって,ここでは肥満と肥満症とは同意語として取り扱っておく.
肥満(症)とは,正常以上に全身の脂肪組織が増加した状態である.したがって,普通は脂肪組織が局所的に増加した場合はlipoma(脂肪腫)といって肥満には入れないのが一般ではあるが,脂肪腫にもほぼ全身に拡がっているlipomatosis(脂肪腫症)もあり,また一方,むしろ四肢は細くなり躯幹でもっぱら脂肪組織が増加する,いわゆる中心性肥満であるCushing病(ないし症候群)の場合も肥満に含められるので,上述の定義では必ずしも十分ではない.しかし,肥満と脂肪腫症とでは脂肪組織の増加が一様でsmoothである(前者)か,腫瘤状に凸凹している(脂肪腫症)かによって,視診により鑑別は容易である.
しかし一方,肥満を"症"すなわち疾患として捉えるか否か,また"症"とした場合,どの程度の肥満からを"症"とするかの基準は定められていない.したがって,ここでは肥満と肥満症とは同意語として取り扱っておく.
掲載誌情報