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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 診断基準とその使い方 IX.血液・造血器疾患

発作性夜間血色素尿症

著者: 高橋隆一1

所属機関: 1済生会中央病院内科

ページ範囲:P.2092 - P.2095

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概念
 発作性夜間血色素尿症paroxysmal nocturnalhemoglobinuria(以下PNHと略す)は,血色素尿またはヘモジデリン尿を伴う後天性の慢性溶血性貧血である.PNH患者赤血球にはPNHとしての異常を示す赤血球群と正常または正常に近い赤血球群とが存在し,PNHとしての異常を示す赤血球は正常赤血球に比し補体による溶血に対して感受性が高く,より少量の補体によって溶血を起こす.
 赤血球のみならず,好中球アルカリフォスファターゼ活性の低下,好中球の遊走能および貪食能の低下,好中球および血小板も補体による細胞溶解に対する感受性が高いなどの好中球および血小板の異常も認められるので,PNHは幹細胞の異常による疾患と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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