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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 診断基準とその使い方 IX.血液・造血器疾患

Sideroblastic anemia

著者: 青木洋祐1

所属機関: 1自治大第2生化学

ページ範囲:P.2106 - P.2109

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概念
 sideroblastic anemia(鉄芽球性貧血)は低色素性ないしは二相性貧血,ring sideroblastの出現を特徴とする貧血である1).本症は単一の疾患というよりは,むしろ種々の異質の疾患群を含む一種の症候群と考えるべきである.一般に自覚的には貧血の諸徴候(易疲労性,動悸,息切れ,眼瞼結膜の蒼白など)のみを有するが,発病が徐々のためになんらの自覚症状も訴えないこともかなり多い.他覚的には,貧血のほかには軽度の肝脾腫を認めることがある以外には所見はないのが普通である.検査所見では貧血,血清鉄上昇,多数のring sideroblastの出現が特徴である.
 最もわかりやすく実用的な分類は表1のごときものであろう.先天性,獲得性,ビタミンB6反応性,慢性赤白血病型と4群に分け,獲得性はさらに特発性と二次性に分ける.最も多いタイプはprimary acquired typeであり,これは遺伝性はなく,特殊な疾患や薬剤との因果関係も認められず,さらにビタミンB6投与無効な型である.secondary typeは他の血液疾患あるいは特殊な非血液疾患に随伴した型あるいは特殊な薬剤の副作用によるものである.遺伝性の証明されるものはhereditary typeであり,pyridoxine responsive typeはビタミンB6投与が著効を奏すタイプである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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