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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻12号

1977年12月発行

文献概要

私の経験例

末期まで表在性リンパ節腫脹を欠き,診断困難であった細網肉腫の一例

著者: 笹村義一1

所属機関: 1金沢鉄道病院保健管理部第2科

ページ範囲:P.2187 - P.2187

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 不明の発熱をきたす疾患としては,感染症と並んで悪性腫瘍がとくに注目される.われわれは,発熱を主訴として入院したが,末期まで表在性リンパ節腫脹を欠き,診断確定が困難であった細網肉腫の一例を経験した.
 患者は44歳男.家族歴,既往歴に特記事項はない.現病歴として昭和48年12月下旬より,38℃前後の発熱が出没し,昭和49年2月12日入院した.入院時,表在性リンパ節腫脹はなく,肝・脾腫も明らかではなかった.血沈1時間値83mm.末梢血液所見ではHb 11.2g/dlと軽度の貧血を認め,W 6,100(St 18,Seg 34,M 23,L 25)と白血球増多はなかった.血清生化学的検査ではLDH 810単位(I 18%,II 44%,III 28%,IV 10%,V 0%)が著明な所見であった.また,細菌,ウイルスに対する検索,LEテストなども施行したが,いずれも陰性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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