文献詳細
文献概要
臨時増刊特集 診断基準とその使い方 XII.癌
肝・胆道癌
著者: 遠藤康夫1
所属機関: 1東大第1内科
ページ範囲:P.2208 - P.2209
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肝癌は一般に原発性と転移性に分けられ,前者はさらに肝細胞癌と胆管細胞癌とに分けられる.本稿では主として原発性肝癌,とくに肝細胞癌を中心にその診断基準(表1)を述べ,胆管細胞癌,転移性肝癌については,そのつどふれることとする.
現病歴,理学的所見 日本の肝細胞癌のほとんどが三宅の乙型肝硬変を合併しているので,前癌性変化としての肝硬変の存在は大切である.とくにHBs抗原陽性の肝硬変患者,家族性にHBs抗原陽性慢性肝疾患の集積している場合には肝癌発生の危険性が高いといえる.胆管細胞癌については肝硬変との関連性はなく,転移性肝癌はむしろ硬変肝には起こりにくいといわれている.
肝癌は一般に原発性と転移性に分けられ,前者はさらに肝細胞癌と胆管細胞癌とに分けられる.本稿では主として原発性肝癌,とくに肝細胞癌を中心にその診断基準(表1)を述べ,胆管細胞癌,転移性肝癌については,そのつどふれることとする.
現病歴,理学的所見 日本の肝細胞癌のほとんどが三宅の乙型肝硬変を合併しているので,前癌性変化としての肝硬変の存在は大切である.とくにHBs抗原陽性の肝硬変患者,家族性にHBs抗原陽性慢性肝疾患の集積している場合には肝癌発生の危険性が高いといえる.胆管細胞癌については肝硬変との関連性はなく,転移性肝癌はむしろ硬変肝には起こりにくいといわれている.
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