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文献概要
臨時増刊特集 診断基準とその使い方 XII.癌
膵癌
著者: 片岡茂樹1
所属機関: 1山形大第2内科
ページ範囲:P.2210 - P.2214
文献購入ページに移動はじめに
近年,わが国での膵癌による死亡率は急速な増加を示し,癌死の部位別頻度では第5位を占めるに至っている.この現象は膵癌そのものの発生頻度の増加にもよるであろうが,むしろ診断技術の向上などによって膵癌と診断される症例の頻度が増加してきたためと考えるのが妥当である.しかし,根治手術の適応とされる症例の割合は現在なお低率であり,早期診療を目的とした納得のいく診断基準を提示することは,極めて困難な現状といってよい.
近年,わが国での膵癌による死亡率は急速な増加を示し,癌死の部位別頻度では第5位を占めるに至っている.この現象は膵癌そのものの発生頻度の増加にもよるであろうが,むしろ診断技術の向上などによって膵癌と診断される症例の頻度が増加してきたためと考えるのが妥当である.しかし,根治手術の適応とされる症例の割合は現在なお低率であり,早期診療を目的とした納得のいく診断基準を提示することは,極めて困難な現状といってよい.
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