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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻13号

1977年12月発行

文献概要

今月の主題 知っておきたい骨・関節疾患の診かた 骨・関節症とそれとまぎらわしいもの

Entrapment Neuropathy

著者: 古屋光太郎1 山本晴康1

所属機関: 1東医歯大整形外科

ページ範囲:P.2316 - P.2317

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はじめに
 末梢神経が靱帯,腱,筋肉,骨などで囲まれた中を通過するとき,あるいはその中で走行を変えるときに何らかの機械的な刺激が加わり神経に局所的な損傷や炎症が発現する.このような状態をentrapment neuropathyとよぶ.これらの中には,fibro-osseous unne1で圧迫されるtunnel syndrorneと呼ばれるものが多く,その主なものにcubitaltunnel syndrome(tardy ulnar palsy),anteriorinter-osseous tunnel syndrome(pronator synd.),carpal tunnel syndrome,ulnar tunnel syndrome,tarsal tunnel syndromeなどがある.
 本疾患は四肢の疼痛,運動障害,筋萎縮などを起こすが,類似の症状を呈する椎間板ヘルニヤ,変形性脊椎症,胸郭出口症候群,変形性関節症などとの鑑別が常に問題となる.また知覚,運動障害のほかに血管運動障害,発汗障害,皮膚の萎縮や浮腫を伴うこともあり,レーノー病,acrocyanosis,reflex dystrophyなどの自律神経性疾患との鑑別も必要となることがある.2,3の比較的頻度の高いentrapment neuropathyをとりあげ,診断上のポイントについて抄述する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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