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文献概要
疾患合併と薬剤
低血圧の狭心症に対するニトログリセリン
著者: 広木忠行1
所属機関: 1福岡大第2内科
ページ範囲:P.2354 - P.2355
文献購入ページに移動はじめに
与えられた標記の課題から,従来低血圧の患者が狭心症を併発する場合と,正常血圧の狭心症患者が発作時に低血圧をきたす場合の2通りの病態が考えられる.これらの患者に対するニトログリセリン舌下錠(以下NGと略す)による治療は,重篤な左心機能不全を合併する例や,NGに対する特異体質を有する例などの特殊な場合を除いて適応となる.しかし,NG投与に際して,狭心症の基礎にある病態とNG投与により予測される効果を十分に理解することが必須であり,とくに低血圧の狭心症に対してNGを投与する場合には,その副作用予防のためにも,より慎重な配慮が必要とされる,
以下,まず心筋虚血に対するNGの効果に関する近年の知見を要約し,次いで上記の2通りの狭心症患者にみられる血行動態とNG投与時の問題点を採りあげ,終わりにこのような症例についてNGを投与する際の2,3の留意点を付記する.
与えられた標記の課題から,従来低血圧の患者が狭心症を併発する場合と,正常血圧の狭心症患者が発作時に低血圧をきたす場合の2通りの病態が考えられる.これらの患者に対するニトログリセリン舌下錠(以下NGと略す)による治療は,重篤な左心機能不全を合併する例や,NGに対する特異体質を有する例などの特殊な場合を除いて適応となる.しかし,NG投与に際して,狭心症の基礎にある病態とNG投与により予測される効果を十分に理解することが必須であり,とくに低血圧の狭心症に対してNGを投与する場合には,その副作用予防のためにも,より慎重な配慮が必要とされる,
以下,まず心筋虚血に対するNGの効果に関する近年の知見を要約し,次いで上記の2通りの狭心症患者にみられる血行動態とNG投与時の問題点を採りあげ,終わりにこのような症例についてNGを投与する際の2,3の留意点を付記する.
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