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文献概要
プライマリー・ケアの実際
酸素療法の適応と実際
著者: 宮城征四郎12 安谷屋茂男12 真栄城優夫3
所属機関: 1沖縄県立中部病院内科 2沖縄県立中部病院呼吸器科 3沖縄県立中部病院外科
ページ範囲:P.258 - P.261
文献購入ページに移動酸素は薬剤に優先することが多いが,いずれの患者に,いかなる方法で,どれほどの酸素を供給するかということになると,必ずしも単純ではなく,多くの要素が関わってくる1).たとえ動脈血ガス分圧が上昇しても,酸素含有量はヘモグロビン量,ヘモグロビンの型,その酸素運搬能,および組織における遊離能の影響を受けるし,循環動態や組織の代謝も無視できない.ヘモグロビンの酸素結合能はヘモグロビン,酸素解離曲線に示されるように極めて特異的であり(図1),体温,水素イオン濃度(Bohr's effect)および2,3DPG(2,3-diphosphoglyceraldehyde)2)などの影響を受けるので,一口に酸素療法といっても,極めて多面的な配慮を要求されることとなる.
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