文献詳細
文献概要
今月の主題 熱性疾患への臨床的アプローチ 発熱の基礎
発熱の機序
著者: 小坂光男1
所属機関: 1名市大第2生理
ページ範囲:P.323 - P.326
文献購入ページに移動はじめに
発熱とは感染症や熱性疾患時の体温上昇を指し,"体温が異常に高いレベルにsetされ,かつそのレベルで調節されている現象(Liebermeister 1875)"だと古くから考えられている.
一方,高温多湿環境や入浴,運動時の体温上昇は誘発または生理的高体温と称し,発熱とは区別されている.誘発高体温は生理的,発熱は概して病的という観点から,発熱は体温調節中枢の異常だと決めつけるのは早計である."発熱中も体温調節機構そのものには狂いがなく,健常かつ有効に作動している"とのLèfevre(1911)の提唱は今日もなお生きているのである.
発熱とは感染症や熱性疾患時の体温上昇を指し,"体温が異常に高いレベルにsetされ,かつそのレベルで調節されている現象(Liebermeister 1875)"だと古くから考えられている.
一方,高温多湿環境や入浴,運動時の体温上昇は誘発または生理的高体温と称し,発熱とは区別されている.誘発高体温は生理的,発熱は概して病的という観点から,発熱は体温調節中枢の異常だと決めつけるのは早計である."発熱中も体温調節機構そのものには狂いがなく,健常かつ有効に作動している"とのLèfevre(1911)の提唱は今日もなお生きているのである.
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