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文献概要
今月の主題 熱性疾患への臨床的アプローチ 治 療
発熱患者の薬物療法
著者: 日野志郎1
所属機関: 1東京逓信病院内科
ページ範囲:P.372 - P.373
文献購入ページに移動 熱があるから解熱剤という思想は古くからあり,いまもその傾向はなくなっていない.これは考え方の短絡であって賛成できない.もともと発熱は何かの病因に対する生体反応の現れのひとつで,必ずしも生体に不利な条件とみなすことはできない.
患者や家族は,高熱があると"脳膜炎になりはしないでしょうか"といった心配をするものであるが,脳膜炎(髄膜炎)になれば高熱がでるかも知れないけれども,熱があるから髄膜炎になるのではない.発熱患者をみたとき,まず行わねばならないのは原因の究明で,熱がその患者にとってどんな意義をもっているかを考える必要がある.
患者や家族は,高熱があると"脳膜炎になりはしないでしょうか"といった心配をするものであるが,脳膜炎(髄膜炎)になれば高熱がでるかも知れないけれども,熱があるから髄膜炎になるのではない.発熱患者をみたとき,まず行わねばならないのは原因の究明で,熱がその患者にとってどんな意義をもっているかを考える必要がある.
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