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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻4号

1977年04月発行

文献概要

今月の主題 内分泌疾患診断の進歩 診断のすすめ方

下垂体前葉

著者: 中川光二1

所属機関: 1北大第2内科

ページ範囲:P.482 - P.486

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はじめに
 下垂体前葉は,後葉を含めても0.5〜0.79の小さな臓器であるが,ここから少なくとも7種類のホルモンが分泌されているために,その疾患ではしばしばホルモン分泌機能の異常による全身症状,すなわち下垂体前葉機能障害が前面に現れる.
 下垂体前葉の疾患は,病理形態学的には,欠損,萎縮,変性,壊死,炎症,過形成,腫瘍などである(このうち壊死と腫瘍が大半を占める)が前5者は主として機能低下の病因となるものであり,過形成や1ないし数種のホルモンを分泌する(機能性)腫瘍は,機能亢進をきたす.一方,機能性と非機能性とを問わず,腫瘍は,下垂体の他の部分に圧迫などによる萎縮,変性,壊死などを招来して機能の低下を起こすことが多い.このような発生機転のために,機能亢進は単一のホルモン系に起こりやすく,下垂体原発の機能低下は,非特異的に複数のホルモン系に起こりやすい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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