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文献概要
今月の主題 内分泌疾患診断の進歩 診断のすすめ方
性腺・男性
著者: 島崎淳1 片山喬1 相川英男1
所属機関: 1千葉大泌尿器科
ページ範囲:P.508 - P.510
文献購入ページに移動胎生期に睾丸はテストステロンを分泌し,ミューラー管の退行およびウォルフ管や泌尿生殖洞の雄性副性器への分化を行う.この時期に睾丸の異常があるとき性分化の異常となり,外陰部が両性傾向を示すし,副性器の奇形となる.これらの病変は小児期に見過ごされても思春期にさらに増幅されることになり,半陰陽と診断されよう.
出生時に胎盤のhCGによりテストステロンを分泌して間脳に雄性分化を起こした睾丸も,小児期にはほとんど内分泌機能を営まない.ところが,10歳を過ぎてからFSH,LH,およびテストステロンの分泌が亢進する(図1〜3).その結果,次のごとき外陰部の成熟現象が漸進的に起こり思春期を完成する.
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