文献詳細
文献概要
今月の主題 内分泌疾患診断の進歩 知っておきたいホルモン
ソマトスタチン
著者: 澤野眞二1
所属機関: 1虎の門病院内分泌代謝科
ページ範囲:P.522 - P.524
文献購入ページに移動ソマトスタチン(GIF,SRIF)に関する研究の概要
GIFは,1973年米国のGuillemin一派が,ヒツジ視床下部から単離し構造を決定したtetradecapeptide(図)で,「下垂体からの成長ホルモン(GH)の分泌を抑制する視床下部性ペプチド」として発表された1).この際,約50万頭分のヒツジ視床下部が原料とされ,GIFの最終的収量は,わずか8.5mgであったということである.
この発見は直ちに世界的な反響を呼び,多くの研究者が合成GIFを用いてその生物作用に関する研究を行い,下垂体ホルモンの中ではTSHの分泌をも抑制することがわかり2),73年から74年にかけて,GIFが膵臓からのインスリン3),グルカゴン4)の分泌をも抑制すること,74〜75年には消化管からのガストリン5),セクレチン6)の分泌を抑制することが知られるに至って,現在GIFは,神経内分泌の分野のみならず,糖尿病,消化器の分野でも非常に注目を集めている.
GIFは,1973年米国のGuillemin一派が,ヒツジ視床下部から単離し構造を決定したtetradecapeptide(図)で,「下垂体からの成長ホルモン(GH)の分泌を抑制する視床下部性ペプチド」として発表された1).この際,約50万頭分のヒツジ視床下部が原料とされ,GIFの最終的収量は,わずか8.5mgであったということである.
この発見は直ちに世界的な反響を呼び,多くの研究者が合成GIFを用いてその生物作用に関する研究を行い,下垂体ホルモンの中ではTSHの分泌をも抑制することがわかり2),73年から74年にかけて,GIFが膵臓からのインスリン3),グルカゴン4)の分泌をも抑制すること,74〜75年には消化管からのガストリン5),セクレチン6)の分泌を抑制することが知られるに至って,現在GIFは,神経内分泌の分野のみならず,糖尿病,消化器の分野でも非常に注目を集めている.
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