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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻4号

1977年04月発行

文献概要

今月の主題 内分泌疾患診断の進歩 知っておきたいホルモン

プロスタグランディン

著者: 坂元正一1 佐藤和雄1

所属機関: 1東大産婦人科

ページ範囲:P.525 - P.528

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プロスタグランディンとは?
 1930年Kurzrok & Liebが,ヒト精液がヒト子宮筋をin vitroで収縮または弛緩させることを報告した.次いで1934年Goldblatt,von Eulerによって独立に羊の精液および精嚢腺から平滑筋刺激作用,血管弛緩作用,血圧降下作用のある物質が抽出され,von Eulerによって前立腺由来であるとの考えから,プロスタグランディン(PG)と命名された.(しかしPGが主として精嚢腺で産生されることから,この名前が必ずしも正しくないことが後に明らかになった).その後Bergstromによって結晶化され,PG研究は飛躍的に進歩することになった.PGの生理作用は,非常に多彩で体温調節,気管支拡張,胃酸分泌抑制,血管拡張,血小板凝集抑制,黄体退行変化,子宮筋収縮弛緩など枚挙できないくらいであるが(図1),さらに天然に存在する物質のなかで最も活性の強いもののひとつで,平滑筋収縮作用もng(10-9g)単位で十分作用をあらわす.
 生体中には生体機能を調節する物質として,transmitter,autocoid,hormoneなどがあるが,PGは5-HT,histamine,bradykinin,angiotensin Iなどとともにautocoidに属すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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