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疾患合併と薬剤
胃・十二指腸潰瘍患者の貧血
著者: 原沢茂1 三輪剛1
所属機関: 1東海大内科
ページ範囲:P.584 - P.585
文献購入ページに移動はじめに
胃・十二指腸潰瘍の合併症は出血,穿孔,通過障害がその主なものである.とくに穿孔,通過障害は外科的処置が第1選択される病態である.一方,出血は程度の差こそあれ,消化性潰瘍には必然的に存在するものであり,その程度により貧血にも程度の差が見られる.
消化管出血は主として吐血または下血として現れ,その原因の70〜95%はこの消化性潰瘍によるものと考えられている.一般に吐血は胃潰瘍にみられ,下血は十二指腸潰瘍に起こることが多い.出血を初発症状とするいわゆる"silent ulcer"は約10%であるといわれ,消化性潰瘍患者全体の約25%が顕出血を呈するといわれている1).
胃・十二指腸潰瘍の合併症は出血,穿孔,通過障害がその主なものである.とくに穿孔,通過障害は外科的処置が第1選択される病態である.一方,出血は程度の差こそあれ,消化性潰瘍には必然的に存在するものであり,その程度により貧血にも程度の差が見られる.
消化管出血は主として吐血または下血として現れ,その原因の70〜95%はこの消化性潰瘍によるものと考えられている.一般に吐血は胃潰瘍にみられ,下血は十二指腸潰瘍に起こることが多い.出血を初発症状とするいわゆる"silent ulcer"は約10%であるといわれ,消化性潰瘍患者全体の約25%が顕出血を呈するといわれている1).
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