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今月の主題 めまいの基礎と臨床 「めまい」の検査法
後頭蓋窩疾患に対する脳血管撮影の意義—椎骨動脈造影を中心に
著者: 高橋睦正1
所属機関: 1秋田大放射線科
ページ範囲:P.683 - P.691
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「めまい」をきたす後頭蓋窩疾患のうち,椎骨動脈造影法の対象となる主な疾患は聴神経腫瘍,脳幹部腫瘍,小脳半球腫瘍などの後頭蓋窩腫瘍と椎骨脳底動脈系の閉塞性疾患である.後頭蓋窩腫瘍の診断には従来の空気脳室造影法,ヨード油脳室造影法などが広く実施されていたが,椎骨動脈造影法にカテーテル法が導入されるようになって,本法は比較的安全性が高く,かつ診断的価値の高い検査法として応用されるようになった.さらに,最近になってコンピューター断層法が導入され,後頭蓋窩疾患の診断には必須の検査法となりつつある.しかし,病態の詳細な検討や手術的な侵襲を加えるためには,椎骨動脈造影法は重要な検査法である.椎骨脳底動脈およびその分枝にはその起始部,走行に多くの変異があり,閉塞性疾患を診断するにあたってはこれらの点を十分に注意して撮影を進める必要がある.
「めまい」をきたす後頭蓋窩疾患のうち,椎骨動脈造影法の対象となる主な疾患は聴神経腫瘍,脳幹部腫瘍,小脳半球腫瘍などの後頭蓋窩腫瘍と椎骨脳底動脈系の閉塞性疾患である.後頭蓋窩腫瘍の診断には従来の空気脳室造影法,ヨード油脳室造影法などが広く実施されていたが,椎骨動脈造影法にカテーテル法が導入されるようになって,本法は比較的安全性が高く,かつ診断的価値の高い検査法として応用されるようになった.さらに,最近になってコンピューター断層法が導入され,後頭蓋窩疾患の診断には必須の検査法となりつつある.しかし,病態の詳細な検討や手術的な侵襲を加えるためには,椎骨動脈造影法は重要な検査法である.椎骨脳底動脈およびその分枝にはその起始部,走行に多くの変異があり,閉塞性疾患を診断するにあたってはこれらの点を十分に注意して撮影を進める必要がある.
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