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今月の主題 めまいの基礎と臨床 各種疾患と各科の「めまい」
小脳変性症
著者: 千田富義1 平山恵造1
所属機関: 1順大脳神経内科
ページ範囲:P.712 - P.714
文献購入ページに移動はじめに
小脳変性症は小脳,脊髄を病変の主座とし,多系統に変性の及ぶ疾患で,病変分布のパターンにより,いくつかのsubdivisionに分けられる.その主要臨床症状は運動失調であり,これは平衡障害と四肢随意運動の際の協調運動障害に大別できる.小脳疾患における平衡障害は,その症状の類似性,前庭系との線維連絡の存在などより,古くから迷路前庭系の関与が議論の的となってきた.「あまい」は自覚症状ながら,身体症状(起立歩行不安定),眼症状(眼振,異常眼球運動),自律神経症状(悪心,嘔吐)などとともに平衡障害の際の重要な一症状となる.その発生過程は不明な点が多いが,迷路前庭系が密接に関係していると考えられている.本稿では,小脳変性症について,単なる「めまい」にとどまらず,「めまい」・平衡障害という立場から述べることとする.
小脳変性症は小脳,脊髄を病変の主座とし,多系統に変性の及ぶ疾患で,病変分布のパターンにより,いくつかのsubdivisionに分けられる.その主要臨床症状は運動失調であり,これは平衡障害と四肢随意運動の際の協調運動障害に大別できる.小脳疾患における平衡障害は,その症状の類似性,前庭系との線維連絡の存在などより,古くから迷路前庭系の関与が議論の的となってきた.「あまい」は自覚症状ながら,身体症状(起立歩行不安定),眼症状(眼振,異常眼球運動),自律神経症状(悪心,嘔吐)などとともに平衡障害の際の重要な一症状となる.その発生過程は不明な点が多いが,迷路前庭系が密接に関係していると考えられている.本稿では,小脳変性症について,単なる「めまい」にとどまらず,「めまい」・平衡障害という立場から述べることとする.
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