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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻6号

1977年06月発行

文献概要

今月の主題 DICとその周辺 DICのみられる内科疾患

著者: 螺良英郎1 山下喬1 樋口佑次1

所属機関: 1徳島大教授第3内科

ページ範囲:P.818 - P.820

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はじめに
 悪性腫瘍の中でも,広範囲に浸潤あるいは転移を有する癌患者,または白血病患者において,血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation,DIC)がみられることがある.しかし,その頻度は必ずしも高率ではない.悪性腫瘍患者におけるDICには他の疾患同様,感染症あるいは肝障害などのrisk factorが存在している.したがって,癌患者の病態の把握に凝固線溶系の諸検査が必要となりつつある.悪性腫瘍におけるDICには急性で重篤な経過をとる典型的な急性型のDICと共に,出血,血栓などの症状があまり顕著でない慢性型のDICが注目されている.癌におけるDICは主に末期にみられるので,その治療は困難で予後不良のことが多い.DIC発生のrisk factorに注意することが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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