icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina14巻6号

1977年06月発行

文献概要

今月の主題 DICとその周辺 DICのみられる内科疾患

糖尿病

著者: 阿部恒男1

所属機関: 1東医歯大第2内科

ページ範囲:P.838 - P.840

文献購入ページに移動
はじめに
 糖尿病(以下DM)とは,インスリン作用不足による糖質,脂質の代謝異常と特徴的な細小血管症をきたす疾患である.近年,糖尿病治療の進歩に伴って血糖のコントロールは容易になってきたが,一方,網膜症や腎症に代表されるmicroangiopathy,ならびに心筋梗塞,脳血栓症に代表されるmacroangiopathyの発生進展が患者の予後を左右するので,臨床上きわめて重要な課題になっている.
 DMは,血小板機能を含めて血液凝固能亢進と低線溶能の傾向にあることが指摘されており,これらの病態生理像がDMの血管障害の発生ないしは進展因子になっているのではないかとの報告も少なくない.また,いわゆるDICに陥ったと思われる症例報告も散見されるので,DMの一っの病態生理学的特徴とも考えられる血液凝固線溶系の態度について述べ,血管内凝固との関連性についても触れてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら