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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻6号

1977年06月発行

文献概要

今月の主題 DICとその周辺 DICのみられる他領域の疾患

輸血時

著者: 川越裕也1

所属機関: 1阪大輸血部

ページ範囲:P.852 - P.854

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はじめに
 DICの発生は凝固因子の増量や血小板機能の亢進などが大きな要因になる1)ことは事実であるが,これらのみでは発生しない.この凝固亢進状態に加えて,これらの凝固過程を活性化する何かの作用があって初めてDICが発生するものである,この活性化作用因子をDICのtriggerないしchallengerと呼ぶ.その主なものはendotoxin,血管内溶血,組織液,抗原抗体複合体,補体,血管内皮の変化,血液粘度増加,血管内局所血流低下,蛋白分解酵素,脂質,コロイド物質などである.さて輸血時には凝固因子の流入,さらに重要なものとしてDIC triggerとなる要素を多分に含み,輸血液の状態,輸血技術,量などにより,それぞれ異なった程度にDIC発生因子の複合が生じてDICを発生する可能性を内蔵している.これらについて以下,適合輸血時の問題点,不適合輸血におけるDICについて簡単に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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