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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻6号

1977年06月発行

文献概要

臨床病理医はこう読む

肝機能検査(2)

著者: 山崎晴一朗1 久原厚生1

所属機関: 1久留米大病態検査科

ページ範囲:P.894 - P.895

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肝細胞障害を反映する検査
 外くの肝機能検査の中から肝障害の病態把握に必要不可欠な検査を選択する場合,肝細胞障害を反映するものとしてGOTとGPT,胆路系の障害を反映するものとしてビリルビンとアルカリフォスファターゼ(Al-P),また間葉系組織の反応をみる検査としてTTTとZnTTが日常よく利用される.
 本症例のごとく,トランスアミナーゼ値が著しく高く,しかもHBs抗原(+)であればB型急性ウイルス性肝炎の診断は比較的容易に下される.急性肝炎症例の多くでは,血中トランスアミナーゼ値は発病初期にはGOT>GPTであり,その後急速に血中レベルの上昇がみられ,極期にはGOT<GPTとなる.GPT値は200〜1600Uに分布し,平均値は約600Uである.その後急速に下降し,再びGOT>GPTとなり,発症後2カ月以内に正常化することが多い(図1).しかし,急性肝炎の一部(5,6%)には電撃性に経過して数日で死の転帰をとる劇症肝炎がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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