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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻6号

1977年06月発行

疾患合併と薬剤

陳旧性肺結核があってステロイドを使うとき

著者: 青柳昭雄1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.898 - P.899

文献概要

ステロイドと結核
 治療効果
 副腎皮質ステロイド(ステロイド)の強力な抗炎症作用が期待されて,本剤の登場初期には,抗結核薬との併用によって肺結核の治療に応用する研究が行われた.
 しかしながら,ステロイド投与群は,解熱,体重増加などの一般症状の改善や,胸部X線上空洞の閉鎖,浸潤影の吸収なども治療3ヵ月までは速やかであるが,治療6ヵ月ではその治療成績はステロイド非投与群と比べて不変で,かつ病巣の不活動化までの期間を短縮し得ず,最終判定では,通常の肺結核症の治療には有利に作用しないと結論されており,また慢性肺結核症,すなわちX線学研病型C型(線維乾酪型),F型(重症混合型)に対してステロイドを併用投与すると,悪化,死亡例が高率となることが報告されている1,2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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